映画『THE BATMAN-ザ・バットマン-』もはやこれはバットマンが陰湿な正義を振りかざしている作品

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上映時間176分
製作国アメリカ合衆国
監督マット・リーヴス
音楽マイケル・ジアッチーノ
配給ワーナー・ブラザース・ピクチャーズ
公開日2022年
主な出演者ロバート・パティンソン(ブルース・ウェイン / バットマン)
ゾーイ・クラヴィッツ(セリーナ・カイル / キャットウーマン)
ポール・ダノ(エドワード・ナッシュトン / リドラー)
ジェフリー・ライト(ジェームズ・ゴードン警部補)
ジョン・タトゥーロ(カーマイン・ファルコーネ)
ピーター・サースガード(ギル・コルソン検事)
アンディ・サーキス(アルフレッド・ペニーワース)
コリン・ファレル(オズワルド・“オズ”・コブルポット / ペンギン)
総合評価
『THE BATMAN-ザ・バットマン-』:

 

うおぉぉぉぉぉおーーーーー。

こっ、こ、これは、良くも悪くも評価が真っ二つに分かれてしまうような。いわゆる2つの顔を持ち合わせているかのような映画だった。トゥーフェイス?笑

悪い面といっても内容が単に悪いと言うわけではなく、過去のバットマンシリーズと比べてそう思ってしまう点は大いにあった。

しかし約3時間ずっと椅子に座り続けておくというのは本来、苦痛以外のなにものでもないはずなのに、全然平気。あっという間に時は過ぎ、まったく集中力を切らさない工夫とやらが随所にあったので、観ていられた。すげーぜ、バットマン。

なにかが起きるときに必ず雨が降る演出をされていたし。ダークで、重くて、ずっしりとのしかかる、あの快感。もう、たまらんわー。

あらすじ

バットマンが初めて犯罪に立ち向かってから2年。ゴッサムシティでは、不可解な連続殺人事件が発生する。それぞれの現場には、バットマンに向けた謎のメッセージが残っていた。事件の解決に動き出したブルース・ウェインは、自身の家族も深く関わるゴッサムシティの腐敗に直面することになる。

引用元:Google

感想

出典:『THE BATMAN-ザ・バットマン-』(c)2022 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved TM & (c)DC

いざ感想を書こうってなると、なにをどう書こうか迷ってる。言いたいことはたくさんあるのだけれども、思うがままに言葉の棚卸しを淡々と羅列してもいいのか、なぜか心のブレーキーが働く。相手が相手だけに、気持ちのどこかで慎重に言葉を選んで書かなければいけないという変なプレッシャーを勝手に自分にかけているというか、確実に自分を殺しにきてる。

いや、なんつーか、慎重になりすぎてどっから手をつければいいのか迷っているよ、これ。僕のなかでバットマンは特別感がありすぎて、下手なことが書けないというか、雑に書けない、ある種の使命感みたいなものを背負っちゃっている。

そんな自分をバカだなと思いながらも、なによりも伝えたいのは本作のバットマンは過去のバットマンシリーズとは一線を画す代物だったってこと。しかも作品に含ませるダークさも、ほかのシリーズとは種類も性質も異なる特質なものが感じられる。

それはまるで、斜め45℃からざっくりと切り込んでくるかのような衝撃で、展開、演出、テーマ、そのどれもが一新されていた。

だってね、冒頭でいきなりスーパーヒーローにあるまじき暴力描写をまじまじと見せられるわけですから、このときのシーンといったら感情が揺らがないことがない。暗く、降り注ぐ雨でじっとりした雰囲気のなか、幾重にも暴力描写が繰り返されて、まるで陰湿な正義を振りかざしているみたいで、これは只事ではないってことぐらいは容易に察したよね。

これ、バットマンなんかなって。

いつもと雰囲気が違うとはいっても、それは5代目バットマンのクリスチャン・ベールと6代目バットマンのベン・アフレック2人と比べてのことで。どれもが三者三様のオリジナリティーのバットマンを好演していた。どれが一番好みのバットマンだったかって、それは言うまでもなくやっぱりクリスチャン・ベールが最高なわけで。いやでも、ベン・アフレック版のバットマンもけして悪くはなかった。

まー、確かに『バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生』と『ジャスティス・リーグ』は思いのほか興行収入が伸び悩み、低評価が目立つ結果に終わってしまった。なんなら『スーサイド・スクワッド』だってそう。ベン・アフレックがバットマンとして出演した作品はどれも、成功とは言えない形で終わってしまったのは事実。

だけど、個人的にはユーモアセンスのあるバットマンといった意味では好感がもてる。リスチャン・ベールにもロバート・パティンソンにも引き出せない、ベン・アフレック独特のバットマンは完成されていた。作品にいたっても、そこまでみんながわあわあ言うほど面白くないわけでもなく、『ジャスティス・リーグ』だけに関しては、上映時間4時間規模の『ジャスティス・リーグ:ザック・スナイダーカット』を強くおすすめする。

じゃー、ロバート・パティンソンが演じたバットマンはどういうものだったかというと、素のバットマンという印象が強く残った。これはどういうことなのかというと、それにはいろいろな理由があって。ハイテク機器を駆使して戦うシーンがこれっぽっちも存在していない。

これが退屈とはずいぶんかけ離れたものになってて、過剰な演出を排他したことによって行われる殴る蹴るの接近戦がなんとも地味でつまならいかと思ったら、まったくそうではなかった。むしろアクションとしては一周まわっての面白さの領域に達していた。

作中に登場するバットモービルにいたっても特殊な仕掛けもなければ、圧倒的な強さを誇示した代物でもない。そこにあるのは、まるでワイルド・スピードに出てくるかのような「ちょっとエンジン周り改造しましたよ」程度のクオリティーで、過去のものと比べてそれほどわくわくしたものではない。

どうしてそうなってしまったのか、その違和感を考えてみると、ある種の自信の隠喩みたいなものが感じとれた。ちょっと、かっこいいことを言ってみた。

ロバート・パティンソンがほかのバットマンとあきらかに違うのは、恐怖の象徴にも関わらずまだ心のどこかでは克服できずにいて、亡き父親に対しても確固たるものを抱けていないということ。

たかだか父親と親交のあったファルコーネが放った言動に対しても完全に振り回されてしまい。そういう僕自身も同じく振り回されてしまったひとりにはなるのだけれども。そういうのも含めて「未熟さ=自信のなさ」が全面的に描かれていたような気がする。さきほどのバットモービルだってそのようにも捉えられる。

そう考えると、まだまだ発展途上である点を演出することにおいて、めちゃめちゃ上手いって思った。いやー、すげーよ、これまぢで。

恐怖に揺れ動き、あるときは感情を剥き出しにして、スーパーヒーローなのかそうじゃないのか、もう訳わからなくなってしまう。でもこれこそが地に足がついたバットマン像であり、最強の存在というのにはほど遠い。ブルース・ウェインというひとりの人間でやれることには限界があって、だからこそ警察と一緒に動き、時にはキャットウーマンに手助けをお願いするという今までにはない目新しい展開に新鮮さをもたらした。

バットマンと警察が同じ事件現場にいて共に捜査する光景を一体誰が想像できたか。警察側からは完全に受け入れられてはいないのだけれども、ゴードン警部補との関係性は健在している。だからこそ捜査に堂々と介入していくさまがこれまた斬新。声も変えずに堂々すぎる姿が、皮肉全開を込めて逆にかっこいいって思う。

今までのバットマンだったら水面化で行動するのが当たり前で。正体がバレたくないというのが前提にあるわけですし。それを今回は逃げも隠れもしないなんて、もはや不思議な光景を通り越してた。すげーぜ、ロバート・パティンソン版バットマン。ぐいぐい攻めていたし、あれじゃー、ブルース・ウェイン って思わないほうが無理な話じゃない。

今回バットマンの前に立ちはだかる敵のリドリーには、とっくに正体がバレているというオチをあえてつくり。そして、このリドリーという人物こそバットマン史上最大の謎をもたらしてくれて、これが意外にも楽しめた。

完全に知能犯だってことはわかった。みるみる捜査が撹乱されてしまうものだから、リドリーの目的がなかなか読めずに苦労をした。冒頭からずっと得体の知れないものを見せられているかのようで消化不良が続くなかで、唯一終わり方に関してはリドリーの思惑がまんまと阻止されたのでその瞬間救われた感はある。

それにしてもバットマンにとって犯罪が蔓延しているゴッサムシティは、それほど重要な場所であるのか。考えれば考えるほど、使命感の強い男だってことがわかる。そんな父の意志を受け継ぎ、自らの人生を駆けてでも守ろうとするバットマンの姿に惚れないわけがない。そう思うと、むしろ主役はゴッサムシティのような気がしてきて、悪玉が出現すると白血球という名のバットマンが登場して除去する、みたいな。この考え、結構核心に迫っていると思いますけど、違いますかね。

最後の最後でダークナイトへつなげようとする展開には、してやられた感があった。この展開、普通に鳥肌ものですし。結末としては震えた。重苦しさ全開で心にずっしりのしかかる作品ではありましたけど、新たなバットマンの誕生には心が躍った。

ロバート・パティンソン版のバットマン、2番目に好きなバットマンであったことを声を大にして叫びたい。
 

最も○ ○で賞

出演者のなかから、個人的に目に留まった人物を勝手にピックアップしてかっこいいで賞&美しいで賞という名目で表彰しています。表彰の基準は様々で、見た目だけでなく役柄も重要視した上での判断となります。
 

最もかっこいいで賞

出典:https://www.indiewire.com/2022/02/the-batman-robert-pattinson-every-scene-1234699872/

バットマン(ブルース・ウェイン)役のロバート・パティンソンを選んだ。選んだ理由はそれほど筋肉ムキムキではないのは残念でしたけど、何度も言いますが2番目に好きなバットマンになったから。そんなとこ。これ以上の言葉はもはや必要ない。

観ればわかる。ロバート・パティンソン、めちゃめちゃかっこいいぜ、こんちくしょー。

名前:ロバート・パティンソン(Robert Pattinson)

生年月日:1986年5月13日 (年齢 36歳)

出生地:イギリス

身長: 185cm

おすすめ作品3選

ヴァンパイアと少女の禁断の恋を描いたロバート・パティンソンの出世作。ヒロインのクリステン・スチュワートがめちゃくちゃ美しいのと、物語自体が素敵なのでハマってファンになる確率が高い。

ニューヨークの最下層で生きる兄弟の脱出劇が描かれた作品。物語の内容は、金銭目当てに銀行強盗を実行するも弟が捕まり投獄されてしまう。刑務所で病院送りとなってしまった弟を助けるために、兄が脱出を試みるといった話。ロバート・パティンソンは、その兄役を演じている。

クリストファー・ノーラン監督のタイムサスペンス作品。時間が逆行するという斬新な映像、物語に脳内フリーズしてしまう。何度も観て楽しむ映画の類になる。

 

最も美しいで賞

出典:https://jp.ign.com/batman-reboot/56691/news/the-batman

キャットウーマン(セリーナ・カイル)役のゾーイ・クラヴィッツを選んだ。選んだ理由は、あるときはクラブハウスの店員として働き、あるときはキャットウーマンとして活躍を見せるなど、どちらの顔も素敵だった。なかなかスポットライトの当たらないキャラクターとして君臨してましたが、今回は一番しっくりきたような気がする。

もちろん、ハル・ベリー版のキャットウーマンを彼女単体でみるなら素晴らしいとは思う。色気がやばい。でも、作品が……ねー。

過去にはアン・ハサウェイも演じていましたが、ゾーイ・クラヴィッツも彼女らに全然負けていないほど魅力たっぷりだった。

名前:ゾーイ・クラヴィッツ(Zoë Kravitz)

生年月日:1988年12月1日 (年齢 33歳)

出生地:アメリカ合衆国

身長: 157cm

Twitter:@ZoeKravitz

Instagram:@zoeisabellakravitz

おすすめ作品3選

5つの共同体と呼ばれるグループに所属しないといけない世界で繰り広げられる近未来SFアクション。16歳になると、勇敢、博学、高潔、無欲、平和の5つの共同体のどれかに強制移動させられる物語の設定が面白く、自分だったらと考えさせられる作品。

ヒップホップオタクの高校生が、ドラッグを巡る事件に巻き込まれてしまいドタバタ大騒動の行方をコミカルに描いた青春コメディ。オタクと90年代の世界観が最高によい。

スカーレット・ヨハンソン主演の作品。物語は独身最後にどんちゃん騒ぎをする5人の女性が気付けば殺人事件に巻き込まれてしまい、奔走するサスペンス&お下品ブラック•コメディ。

 

さいごに

いやー、言いたかったことはとりあえず全部出し切った、と思う。あれもこれもまだ思うところはあるのだけれども、要点としてはこんなとこ。

本作を皮切りに次作への期待は高鳴る一方だった。特にバットマンから「希望」というセリフが出たところは。ゴッサムシティを救うためには希望が必要だなんて、これってもはやハービー・デントのことを指名しちゃっているとしか思えない。最高のいい締めくくりに、心の中は喝采だったよ。

 

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