2022-05-06

映画『スーサイド・スクワッド』悪党にも立派な心があるってことを描いてしまったがゆえに中途半端さを生んでしまった作品

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上映時間123分
製作国アメリカ合衆国
監督デヴィッド・エアー
配給ワーナー・ブラザース
公開日2016年
主な出演者ウィル・スミス(フロイド・ロートン / デッドショット)
ジャレッド・レト(ジョーカー)
マーゴット・ロビー(ハーリーン・クインゼル博士 / ハーレイ・クイン)
ヨエル・キナマン(リック・フラッグ)
カーラ・デルヴィーニュ(ジューン・ムーン / エンチャントレス)
ヴィオラ・デイヴィス(アマンダ・ウォラー)
ジェイ・コートニー(ディガー・ハークネス / キャプテン・ブーメラン)
ジェイ・ヘルナンデス(チャト・サンタナ / エル・ディアブロ)
アドウェール・アキノエ=アグバエ(ウェイロン・ジョーンズ / キラー・クロック)
アダム・ビーチ(クリストファー・ワイス / スリップノット)
福原かれん(タツ・ヤマシロ / カタナ)
スコット・イーストウッド(GQ・エドワーズ)
総合評価
『スーサイド・スクワッド』:

 

海外ではずいぶんと低評価が目立ってしまった本作ですが、実際のところどうなのかという問題。

結論から言うと、そこまでみんながわあわあ言うほど面白くなったわけではなかった。

監督も鑑賞者の見方に任せるような発言をされていたので。たぶん、そうだと思う。結局のところ何を求めているかって話ですよ、これ。

あらすじ

スーパーマンが消えた世界に危機が訪れる。そこで政府は服役中の悪人を集め、特殊部隊「スーサイド・スクワッド」を結成。冷酷なスナイパー・デッドショットやジョーカーに思いを寄せるハーレイ・クインらは、自らの減刑と引き換えに、危険な任務を引き受ける。そして、命令に背くと自爆する装置を身に着けた凶暴犯たちが解き放たれる。

引用元:Google

感想

出典:(C)2016 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC., RATPAC-DUNE ENTERTAINMENT LLC AND RATPAC ENTERTAINMENT

とは言っても、まー、いろいろ思うところはある。

悪党なのに同情させられたりとか。人殺しなのに仲間がやられるとなると途端にお涙頂戴となって、意外にも仲間思いなところとか。女と子どもは殺さないとはっきり断言するところとか。弱みをついて悪党を悪用する、実は一番の悪者は政府の人間だとか。

そもそもスーサイド・スクワッドらのメンツが豪華すぎて、中途半端なことができないガチガチのプレッシャーの中にこそ本当の魔物が潜んでいると感じた。

豪華も豪華、ウィル・スミスがいて、マーゴット・ロビーがいて。ジャレッド・レトも、ヨエル・キナマンも、カーラ・デルヴィーニュも、そしてスコット・イーストウッドがいて。あとの俳優陣はわからないのだけれども、今挙げた方々だけでもかなり豪華なメンツが揃っている。

本当はもっとふざけたかったのかもしれない。だけど、これだけのメンツを目の前に今さらふざけることもできずに、ただ愚直に政府の犯した尻拭いをどうでもいい奴らにやらせてしまおうとするシナリオは、まさしくスーサイド・スクワッドには相応しい王道ストーリーではなかろうかと思う。

揉み消し、隠蔽、裏工作をするのに表には出られないような凶悪犯を集めて、まさしく政府にとってはうってつけの組織を作り上げることに成功した。そこまではよかった。

だけど、肝心なのは悪対悪の図式を描いたようなものではなく、実際のところはただ単に世界滅亡に向けてエンチャントレスが暴走したからそれをスーサイド・スクワッドらで止めようとする話には、なんかちょっと違うような一種の気持ち悪さを感じた。

世界一、世界を救うのが似合わない方々にそんな大それたことをしちゃいけないのは、むしろ世界中の人々が思っていることで。「あれ?悪党なのに世界救っちゃうんだー」と、観る者にとってはやや複雑な心境を強制に抱かせてしまうトラップが仕掛けられていた。悪でもない、正義でもない……「じゃー、一体君たちは何者なんだよ」といった中途半端なものを振りかざされてしまった後始末ほど困るものはない。

一部を除いて、一人ひとりが妙にかっこいいってのもどうかと思う。いい意味で癪に障る。だって、スーサイド・スクワッドの大半がイケメン&美女で埋め尽くされた集団で、1人ぐらいは本気のボケ担当キャラが必要だったんじゃないかと思う。

それは一切の笑いも起きなかった中途半端な扱いを受けたスリップノット程度のものではダメ。全然ダメ。活躍の場が一切用意されなかっただけで、戦場に立たされてものの数秒後におさらばだけでは、こんなのまったく話にならない。笑う要素がそもそも準備されていない。作中でウォラーも言ってたけど、「バカな奴」としか思えない。

その後も一切の笑いの要素もなく、悪党が真剣に政府の言いなりになって戦うだけの映像を観せられて一体誰が喜ぶのか、そんな疑問しか抱かないような物語が淡々と続く。そして物語の途端で、スーサイド・スクワッドを指揮してた大佐以外のメンバー全員が任務から離脱して酒を飲む方向へと展開される。

その理由はみなまで言わない。どうか察してほしい。彼らには彼らなりの理由があって、悪党といえどもいちを信念をもって行動している人間である、その程度の情報ぐらいは提供できる。僕の頭の中の理解が追いついていないのか、たかが嘘をつかれたからといって、しかもその嘘の動機もうっすうすに伸ばされた薄さに一瞬立ちくらみを起こしてしまいそうな内容で。

「一体なにに対してそんなに怒っているのか?」……つまり、理解に苦しむ。

これらが原因で気持ちに深く寄り添えないというか、単純に彼氏彼女のひと組みの愛のためにスーサイド・スクワッドが踊らされていく過程で、薄っぺらない同情をハッピーエンドで締めくくるだけの作品を真剣に描いている。

悪党にこそ感動ではなく笑いがほしかったりするので、次作『ザ・スーサイド・スクワッド “極”悪党、集結』でその辺は期待したい。
 

最も○ ○で賞

出演者のなかから、個人的に目に留まった人物を勝手にピックアップしてかっこいいで賞&美しいで賞という名目で表彰しています。表彰の基準は様々で、見た目だけでなく役柄も重要視した上での判断となります。
 

最もかっこいいで賞

出典:https://www.beyazperde.com/haberler/filmler/haberler-88127/

デッドショット(フロイド・ロートン)役のウィル・スミスを選んだ。選んだ理由は娘との家族愛が素敵すぎたから。こういうのを盛り込むから、悪党にも慈悲を抱きたくなるもので。潔さなんてものはどこにもない。悪いのか良いのか、中途半端と思われてもしかたない。

その一方で、やはり素敵なものには変わりない。娘のためならなんでもするお父さん(フロイド・ロートン)の姿には強く共感してしまう。

そうだよね、そうだよね。愛する者のためならなんだってする。そんなデッドショットの射撃の腕前にはほれぼれしてしまう。かっこいい要素をここに注ぎたくなるもので、フラッグよりもリーダーらしさがあって選ばれるべくして選ばれた。そんな感じ。

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名前:ウィル・スミス(Will Smith)

生年月日:1968年9月25日 (年齢 53歳)

出生地:アメリカ合衆国

身長: 188cm

Instagram:@willsmith

Facebook:@Will Smith

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おすすめ作品3選
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日本ではジョージアのCMでおなじみトミー・リー・ジョーンズと手を組むエージェント2人のSFアクションコメディ。面白おかしくエイリアンらが登場するシーンは見どころ。

バッドボーイズシリーズの全部で3作目あるなかの2作目の作品。警官2人によるアクションコメディ。ウィル・スミスの代表的な作品のひとつになる。

1980年代のサンフランシスコを舞台に、高級医療機器のセールスマンの男性がどん底の人生から一発逆転する話を描いた感動作。

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最も美しいで賞

出典:マーゴット・ロビー (インスタグラム@thesuicidesquad)

ハーレイ・クイン(ハーリーン・クインゼル博士 )役のマーゴット・ロビーを選んだ。選んだ理由は紅一点というべきか、とにかく不気味なんだけれどもどこか惹かれてしまう可愛いらしさがある。

もとは精神科医で、ジョーカーとの出会いによって人生が傾く。そして、ショック療法を経てハーレイ・クインが爆誕する経緯が本作で描かれている。

どんな不利な状況に立たされても、最後には必ずやってのける運の強さを兼ね備えているキャラクターで、武器はバットを使う。戦闘スタイルは残酷でありながら、自らの子どもを殺めてしまったエル・ディアブロに対しては怒りをあらわにするなど、子どもに対しては異様な愛を示す。

どこか憎めない、可愛らしさを兼ね備えている魅力的なキャラクターになる。

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名前:マーゴット・ロビー(Margot Robbie)

生年月日:1990年7月2日 (年齢 31歳)

出生地:オーストラリア

身長: 168cm

Instagram:@LuckyChapEntertainment(自身の製作会社アカウント)

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おすすめ作品3選
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ニコール・キッドマン、シャリーズ・セロン、マーゴット・ロビーのブロンド美女三姉妹による実話に基づいたセクハラをテーマに扱った作品。物語は性被害を真正面から描いた胸糞悪い展開となっている。

レオナルド・ディカプリオとブラッド・ピットの初の共演作品。クライマックスシーンには予想だにしない展開が待ち受けている。マーゴット・ロビーは、女優のシャロン・テート役で出演している。

ハーレイ・クインの初の単独映画。彼女の魅力が存分に堪能できる作品となっている。物語はジョーカーと別れたあとに、女性のみで結成された癖者チームでブラックマスクへ立ち向かう話を描いている。

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さいごに

アベンジャーズほどでもなく、ジャスティス・リーグほどでもなく、まさしく中途半端な作品がここに爆誕したと言っていいほど、むしろ彼らにとっては褒め言葉のような気概すらしてくる、ある種の奇想天外な物語を縦横無尽にテーマが盛り込まれている。

そんな作品に、かの有名なジョーカーもバッドマンも少し出演してて、軽い気持ちで観るぶんには不満も垂らさずに済むのかな、なんて思ったりする。とにかく、一定数キャラクターの個性だけは愛せるので、事前に好きなキャラクターを把握してから観るのが吉。

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