映画『名探偵ピカチュウ』世界観は素晴らしいと思うが、一部キャストに違和感があった作品
上映時間 | 104分 |
製作国 | アメリカ合衆国 |
監督 | ロブ・レターマン |
音楽 | ヘンリー・ジャックマン |
配給 | ワーナー・ブラザース 東宝(日本) |
公開日 | 2019年 |
主な出演者 | ライアン・レイノルズ(ハリー・グッドマン) ジャスティス・スミス(ティム・グッドマン) キャスリン・ニュートン(ルーシー・スティーヴンス) 渡辺謙(ヒデ・ヨシダ) ビル・ナイ(ハワード・クリフォード) |
ポケットモンスターといえば初代の赤・緑から2作目の金・銀を機に時代がストップしてしまいましたが、そんなぼくでも人間とポケモンが共存する世界観にワクワクせずにはいられませんでした。
ところどころこやつは誰だというポケモンもいましたが、そこは雰囲気で乗り越えました。
いちいちGoogleで調べるのって手間でしたし、そんなことをしていたら世界観に浸れなくなってしうと思いまして……。初代だけでも知っていれば何匹かは「あっ!」ってなるポケモンが登場していたので、それだけでも十分でした。ほんと懐かしかったです。
1点残念に思ったのはキャストの配役ぐらいです。それさえなければもっとよかったんですけどね。
あらすじ
かつてポケモンのことが大好きな少年だったティム(ジャスティス・スミス)は、ポケモンに関わる事件の捜査へ向かったきり、家に戻らなかった父親・ハリーとポケモンを、遠ざけるようになってしまった。それから年月が経ち、大人になったティムのもとにある日、ハリーと同僚だったというヨシダ警部補(渡辺謙)から電話がかかってくる。「お父さんが事故で亡くなった―」。複雑な思いを胸に残したまま、ティムは人間とポケモンが共存する街・ライムシティへと向かう。荷物を整理するため、ハリーの部屋へと向かったティムが出会ったのは、自分にしか聞こえない人間の言葉を話す、名探偵ピカチュウ(ライアン・レイノルズ)だった。かつてハリーの相棒だったという名探偵ピカチュウは、事故の衝撃で記憶を失っていたが、一つだけ確信をもっていることがあった……。「ハリーはまだ生きている」。ハリーは何故、姿を消したのか? ライムシティで起こる事件の謎とは? ふたりの新コンビが今、大事件に立ち向かう!
引用:Filmarks
感想
ほとんどがアメリカやイギリス人俳優・女優で構成されているなかで、日本人俳優の登場にはややげんなりしました。
いくら世界の渡辺謙さんといえども……。まぁ、謙さんは許せても、竹内涼真さんのカメオ出演に関しては喜ぶどころか、ちょっと世界観を壊されたような気持ちになりました。
なにも彼の演技がダメでしたとかそんな話の類ではなくて、登場シーンといっても時間にして数秒程度ですし、あそこは日本人の俳優さん以外でもよかったのでは?と思いました。いや、むしろ、そうしてくれって思いました。
じゃないと、いきなり母国の人物をぶっこまれても「はぁ?」ってなりますから。急にそういうことされちゃうと、すぐに適応できませんし違和感しかありません。
できれば、全体のキャストの統一感を図ってほしかったです。
違和感があったのは、ほかにもありまして。タイトルに違和感を覚えたのはぼくだけでしょうか。観る前はまったく気にはしていませんでしたが、観ちゃうと「?」ってなるわけで。
なんやねん、名探偵って。どの辺が名探偵だったのでしょうか。
名探偵というと、子どもなら「名探偵コナン」を思い浮かべることでしょ。大人はというと、「シャーロック・ホームズ」あたりかなと思います。
比較する対象相手がガチなだけに、名探偵ピカチュウと名乗るピカチュウの胸ぐらを掴んでやりたい。それくらい中身とタイトルが合っていませんでした。名探偵といっても真似てるのは帽子ぐらいで、完全なるエセ探偵でしたから。
推理になんのひねりもありませんでしたし。だったらはじめから、劇場版ピカチュウと題してあとはサブタイトルでもなんでも付けてあげたほうが、こちら側としては構えることなくもっと楽な気持ちで観られたのかなと思います。
世界観がよかっただけに、この辺は惜しいところではありました。
観終わったあとに気になるのは、この作品の続編はあるのかなという点。噂によれば、2020年に向けて続編の制作が開始されるようですが。
ぼくが言いたいのは、この時点で最強のポケモンと呼び名が高いミュウツーを登場させちゃっていますから、次の展開は一体どうなるのという疑問です。伝説のポケモンのオンパレードでしょうか、それとも関係なしに再びミュウツーを登場させるのでしょうか。
シリーズ3代目以上にでもなってしまうとほとんどが知らないポケモンの登場になるかもしれませんので、そんときは潔く観ない。そう腹に決めました。
とは言っても、できることなら初代や2代目ポケモン多めを願いたい。むしろ、願うしかありません。
最も○ ○で賞
出演者のなかから、個人的に目に留まった人物を勝手にピックアップしてかっこいいで賞&美しいで賞という名目で表彰しています。表彰の基準は様々で、見た目だけでなく役柄も重要視した上での判断となります。
最もかっこいいで賞
リザードンもいい、ギャラドスもいい。
どちらもかっこよすぎて悩むところですが、物語全体を通してみれば本命はミュウツーです。悪いやつかと思ったら案外そうでもなくて。むしろ、ライムシティの危機を救ってくれる救世主でした。
ミュウツーの逆襲を観てたらまったく考えられないことでしたから。あとゲームとかしてたら。イメージは完全に悪なわけで、今回登場するのはマイルド高めのミュウツーといった感じです。ずいぶんと性格が穏やかになっていて、もとを辿ればティムの父ハリー・グッドマンのおかげであることに気が付きました。
「人間は悪、だけどいい人間もいることを知った」とセリフでちゃんと吐いていましたから、知ってもらえていなかったら今ごろ地球の滅亡は避けられていなかったのかもしれません。そう考えると、これってギリギリセーフなんじゃないかと思います。
最強の戦闘能力を誇るミュウツーなんかに目をつけられた暁には、きっと人生も瞬殺で終わってしまうことでしょう。
リザードンもギャラドスも目じゃありません。
最も美しいで賞
ルーシー・スティーヴンス役を演じたキャスリン・ニュートンを選びました。
いかにもB級映画に出てきそうな役柄でしたが、あどけなさがあってそこがまた可愛らしさにつながっていたような気がします。
それに対して主役のジャスティス・スミスは、うーんといった感じで王子様タイプではないことは一目瞭然でした。恋に発展しそうな流れは一瞬ありましたが、全然釣り合っていない感じがしてちょっと残念だなと思いました。
今回を機に知った女優さんで、現在22歳と若く代表作は映画は『スリー・ビルボード』と本作の『名探偵ピカチュウ』で、テレビドラマは『ビッグ・リトル・ライズ』になります。もちろんどれも観たことはなく、『スリー・ビルボード』に関しては衝撃のクライム・サスペンスとの内容ですごく気になっています。
ちなみに、映画『パラノーマル・アクティビティ4』で主役を演じており、ヤングアーティスト賞主演若手女優賞(長編映画部門)を受賞しています。
さいごに
シーンによっては子どもも一緒に楽しむことができたので観てよかったです。けど、吹替版の声が小さくて変にDJの音楽シーンだけはバカでかい音だったので、どうにかならないものなのかなと思いました。
吹替なのに字幕を出したくなる不思議な心境を抱きましたが、今回はAmazonビデオでレンタルしたので完全吹替版のみでした。音量を上げるか耳を澄まして聞くかのどちらかで対応しましたが、できることならその辺のご配慮を願いたいものです。
[voice icon=”http://yoikagen.com/wp-content/uploads/2016/09/IMG_2634.png” name=”バンコ” type=”l”]ところで、ニャースの登場がなかったのはどうしてかな?[/voice]