『ストレンジャー・シングス 未知の世界〈シーズン1〉』じんわり、グイグイと感情に語りかけてくる面白さがある作品
ジャンル | SF 超自然 ドラマ ホラー ミステリー スリラー |
原作 | ザ・ダファー・ブラザーズ |
公開日 | 2016年 |
話数 | 全8話 |
配給 | Netflix |
主な出演者 | ウィノナ・ライダー(ジョイス・バイヤーズ) デヴィッド・ハーバー(ジム・ホッパー) フィン・ヴォルフハルト(マイク・ウィーラー) ミリー・ボビー・ブラウン(イレブン:エル) ゲイテン・マタラッツォ(ダスティン・ヘンダーソン) ケイレブ・マクラフリン(ルーカス・シンクレア) ナタリア・ダイアー(ナンシー・ウィーラー) チャーリー・ヒートン(ジョナサン・バイヤーズ) ノア・シュナップ(ウィル・バイヤーズ) ジョー・キーリー(スティーブ・ハリントン) |
ネットのニュースでずいぶんと話題に取り上げられていたので、「そんなに面白いドラマなの?」と半信半疑に観てみました。
思ったほど、めちゃくちゃ面白いってわけではありませんが、でも先が気になって観てしまう。面白さがじんわりとくる部類の作品かなと思います。
正直、ここ最近これといって観たい作品がなくNetflixを解約しようかと思っていましたが、まんまんとやられました。
解約までもうしばらくお待ち下さい、といった感じで延長線突入かな。
あらすじ
少年の失踪事件や超常パワーを持つ謎の少女の出現など、次々に起こる不可解な事件が、インディアナ州の小さな町ホーキンスに潜む驚愕の秘密を暴いていく。
引用:Filmarks
感想
物語にグイグイ引き込まれてしまう
なぜでしょうかね。これは。
ドラマの前半で化け物の正体はわかっているのですが、その化け物が一体なんの意味で存在しているのか、ほかにもいるのか、人の手でつくられたものなのか、それとも別のなにかなのか。
まあ、いろいろと疑問は浮かぶわけで。はっきりとしないまま物語はお構いなしに進んでいきます。
化け物に関してはもどかしさ全開ではありますが、一方で超能力者のイレブン(エル)の過去が徐々に明るみになるなど、逃走劇に加えて少年グループとの出会いと仲間になるまでの、これって青春っていうんですかね。
時に意見が対立し激しくぶつかり合うような出来事がありましたが、子どもたちは子どもたちで大人や化け物に立ち向かおうとする勇敢な姿には、惹きつけられるものがありました。
失踪してしまったウィルの母ジョイスと兄のジョナサン、化け物によって友人を亡くしてしまったマイクの姉のナンシー、ウィルの失踪事件はただ事ではないことを悟ったホーキンス警察署の署長のジム、そして化け物の存在やイレブン(エル)の存在を隠し、極秘で研究を行っている政府関係者の人たちがドラマの後半で繋がっていく展開には、「この先一体どうなっていくのー」ってなりました。
ウィルは失踪しているけど、”裏の世界”で生きている。この希望がどんな形で幕を閉じてしまうのか、どうしょうもないくらいに、先が気になって観てしまいます。
誰もが好奇心によって動かされていた、けど・・・
いけいとわかってても、危ないとわかってても、人間というのは行動せずにはいられない生き物なのでしょうか。
はい、そのようです。認めます。
ナンシーが親に黙ってスティーブンの自宅へ行ったことも、その様子をジョナサンが隠し撮りしたことも、少年グループが研究所へ行こうとしたことも、ナンシーとジョナサンが2人で化け物退治へ行こうとしたことも。
どれも結果的にはいい方向へ進むことはありませんでした。いい出来事を生むための必要な出来事だったと言われればそれまでですが。
欲望のままに従いたい気持ちは十分わかりますが、基本的にはよくはないもので。結局のところいくら嘆いたって後の祭りなんですよね。ただ、皮肉にもそこからドラマの面白さはかなりの勢いで増してきます。
バーバラは可愛そうでしたけどね。
恋の行方がなにげに気になってしまう
ただでさえ化け物の存在でそれどころではないはずなのに、ナンシーとスティーブン、ナンシーとジョイス、この三角関係はなにげに気になる展開でした。
序盤はスティーブンの完全なる勝利ではありましたが、恐怖をともにしたジョナスとは後半戦でいい感じになっていきます。
けしてキャピキャピとした恋愛関係を築く雰囲気は醸し出されていませんでしたが、それでも化け物との死闘のなかで着々と育まれる恋模様は、心理学でいう「つり橋理論」が展開されていました。
参考にはならなくても、恋愛のヒントは得られるかと……。
ウォーキング・デッドのダリル役を演じたノーマン・リーダスのような雰囲気のジョイス(チャーリー・ヒートン)か、甘いマスクのスティーブン(ジョー・キーリー)かを選ぶかで、ナンシーは最終的にどちらを選ぶのか。そんな楽しみ方もできるドラマでもありました。
最も○ ○で賞
出演者のなかから、個人的に目に留まった人物を勝手にピックアップしてかっこいいで賞&美しいで賞という名目で表彰しています。表彰の基準は様々で、見た目だけでなく役柄も重要視した上での判断となります。
最もかっこいいで賞
少年たちが主役のドラマではありますが、威勢のいいイケメンはたくさんいました。とはいっても選んだのは、少年ではなく青年になりますけど。
選ぶのにずいぶんと悩みました。ナンシー巡る恋敵の2人、ジョナサン・バイヤーズ演じるチャーリー・ヒートンかスティーブ・ハリントン演じるジョー・キーリーの御二方が想像以上にかっこよすぎて。
どちらもかなりのイケメンで、しかもキャラクター的にどちらも根はいい奴でしたし、非常に悩ましいところではありました。
どちらを選んでも正直なんら問題ないかと思いますが、ここはカメラ好き、しかもフィルム使いということで、チャーリー・ヒートンを選びました。これ、完全に趣味が一緒であるという、私情をバリバリはさんだ形です。
作中ではスティーブンらから学校で変人扱いされていますが、家族の間では弟想いで母を支える好青年。密かにナンシーに想いを寄せるシーンでは、「もっと気持ちをストレートにぶつけちゃいなよ」と恋愛では一歩奥手なところがありますが。そういうところも応援したくなりました。
実生活では驚くことに、日本人女性との間に子どもがいることがわかっています。2014年5月に息子のアーチー(Archie)くんを授かり、そのお相手というのがアキコ・マツウラになります。
元バンド仲間で2人はもうすでに破局しています。現在は『ストレンジャー・シングス』の共演者のナタリア・ダイアーと交際しています。
実生活ではどうやらしっかりと思いを伝えられているようですね。
最も美しいで賞
作中で圧倒的な美しさを放っていた人物といえば、もうこの方しかいません。ナンシー・ウィーラー役を演じていたナタリア・ダイアーです。
ウィノナ・ライダーも非常に捨てがたかったのですが、年齢がもう少し若ければ軍配は確実に挙がっていました。
同じ年頃のときと比較しても、ナタリア・ダイアーは現在22歳ということで、トータルバランス的にはウィノナ・ライダーの天使のような美しさに惚れ惚れしてしまいます。胸のデカさは特に豊満ですし。
それに比べナタリア・ダイアーは胸こそないものの、彼女から放たれる素敵な笑顔や上目遣いにキュンとしてしまいます。
たとえ意図的なぶりっ子をされてしまっても、彼女であればすべてが許されそうな気がします。だって可愛いですからね。
作中ではスティーブンとジョナサンとの三角関係に巻き込まれていましたが、恋で思い悩むというよりかは、親友バーバラのことで思い悩んでいることのほうが多かったような気がします。
親友の突然の失踪に、化け物に勇敢に立ち向かう姿はたくましくもありましたし、可愛くもありました。棒を振り回す姿は特にそう。
行動を共にしていたある日突然いなくなってしまいますから、心配になるのも無理はありません。
ブレイクを果たしたのもうなづけます。
さいごに
ドラマの面白さは物語の展開だけでなく、1980年代を舞台とした建物や街並み、ファッションや髪型、それに車などポップカルチャーも大変見ごたえのある演出になっています。
現実味のある学生生活と非現実のSFの要素がいいバランスに絡み合っていて、どのエピソードも楽しんで観れました。シーズン1を終え、残りシーズン2とシーズン3を制覇したいと思います。