映画『娼年』濡れ場シーンの連続でものすごいやゔぁいものを見せられてしまった感満載の作品
上映時間 | 119分 |
製作国 | 日本 |
監督 | 三浦大輔 |
音楽 | 半野喜弘 and RADIQ septet |
配給 | ファントム・フィルム |
公開日 | 2018年 |
主な出演者 | 松坂桃李(森中領/リョウ) 真飛聖(御堂静香) 冨手麻妙(咲良) 猪塚健太(平戸東/アズマ) 桜井ユキ(白崎恵) 小柳友(田嶋進也/シンヤ) 馬渕英里何(イツキ) 荻野友里(主婦) 佐々木心音(紀子) 大谷麻衣(ヒロミ) 階戸瑠李(ギャル風の女) 西岡徳馬(泉川) 江波杏子(老女) |
観ちゃいけない、聞いちゃいけない、ものすごくえげつない濡れ場シーンを観せられてしまった気分になる作品。
家族が寝静まった頃にひとりリビングで映画を嗜んでいる僕にとっては、Bluetoothイヤホンから音量が漏れていないかヒヤヒヤものでした。不安で何度イヤホンを外して確認をしたことでしょうか。聞こえてたら気まずさの極みだったに違いありません。
そんなこんなんで、いっときは落ち着いて観ることができませんでした。
まぢでやゔぁいよ、この作品。映画だったからかな。エロが濃縮されていて、衝撃度でいえば全裸監督以上でした。
あらすじ
リョウと女性たちが織りなす物語は、単なる性表現ではない”人と人との本質的なコミュニケーション”を描き出す。リョウは女性たちと体を重ねながら、彼女たちの心の奥に隠された欲望や心の傷を優しく癒やし、自らも人間として成長していく。監督・俳優。スタッフが全身全霊をかけ”生身の感情”を徹底的に描いたセックスシーンは観るものの感情を刺激し、すべてを脱ぎ捨てることで現れる奥深い人間ドラマは、大きな衝撃と多くの共感を集めるはずだ。
引用:映画『娼年』公式サイト
感想
まず思うのが……。
なんだよ!、これ。
やゔぁいじゃん。
家族で観れないやつじゃん。
場合によってはカップルでさえ危ういような、MAXの気まずさを生み出す内容でした。
いろいろな欲望の形があるのはわかりました。けど、どう考えたって登場する女性たちの性癖が変態すぎました。
女性とヤレるからと言って、これ観ちゃうと松坂桃李さんが羨ましいとか微塵も思えません。むしろ酷だなと思うようなシーンもありました。
印象的だった、というか思わず引いてしまったのは、イツキと自宅で行われた特殊な儀式について。
放尿プレイならぬ、放尿する姿を見てもらうといったもので……。
いやいやいや、特殊すぎるだろー、このシチュエーション。
子どもの頃にエクスタシーを体験されたようで、経験値が異世界すぎてもはや僕の脳内では理解の範疇を超えいました。
でもそんな状況下でもリョウは優しく、というかまるで逆に嬉しさを表すような反応をして、イツキの身も心もすべてリョウの虜になっていました。
……うん、どう考えても無理だなー。これ。
クラブパッションで働き出して2番目のお客さんがイツキでしたから、これをカルチャーと言っていいものなのかわかりませんけど、普通にカルチャーショックですよ。しかもめちゃめちゃ刺激の強いやつで。
あー、ダメだこりゃ。完全に映像が記憶に定着してしまいました。ご愁傷様です。
続いて見てポカーンとなってしまったのは、泉川と紀子による歳の差夫婦の性癖。この場合、変態というよりかは異質といった言葉の表現のほうが正しいのかもしれません。
いや、まぢで。なんなんこれ。やっすいAVの撮影でもしてはるんですかね。
ありとあらゆる方向性にビデオカメラがセットされているという不思議な空間で、出来事がはじまります。
その出来事とは泉川のために紀子が人肌脱ぐといった内容で、そのためにわざわざリョウが招集されてしまったという状況です。意図は泉川を興奮させるというもので、もっと突っ込んだ内容だと自慰させるためです。
「夫は激しくされると喜ぶのです。」を条件に、泉川から手渡されたサングラスをかけはじまりの合図の如く洋服を破ります。続いてストッキングを破ります。
リョウはビデオカメラを構えた泉川に向かって、「おらおら!感じでんじゃねぇかよ!ほら!旦那に見てもらえよ!ほらぁー!」と罵ります。
後ろからどんどん突きます。そして、いろんな意味で我慢できなくなります。
自制が働かず撮影を急遽やめてしまいます。
撮影を中止したその後、イッてしまいます。
夫婦の愛が深まります。
笑えないです。だって彼らは真剣そのものでしたから。
でも……なんなん、これ。なんのプレイやねん。
この時点でもはや神化してしまったリョウの次なるお相手なんですが、抱く対象となるのはなにも女性だけではございません。
そう、男性バージョンもございます。
相手はクラブパッションNo.1の東氏です。売れっ子とNo.1のまさかのコラボレーション。この展開を一体誰が予想できたか。
ボーイズラブの世界も案外悪くないなー……なんて思うはずもなく。
普通に気持ち悪い感情が先に来ます。
見たくもない映像を数分間見せられます。
ましてや痛みが快楽に変わることを縄張りにしている東氏の行動そのものに敬意を表すことになります。そして、感謝。
東氏の人間性は完全に理解することはできず、それも一生涯と思われる。
これは、あれ、あれだと思います。新手のモラルハラスメントの類です。
観る者に強烈な傷痕を残してくれたのは間違いありません。
「東氏、小指曲げるってよ」
最後言いたいこととして。
うーん、どうするべきか。言うべきか、このまま黙っておくべきか迷いましたが、やっぱ心の蟠りは吐き出すのが1番なわけで。
娼年のリーサルウェポン的な存在の老女なんですが、ファーストインプレッションはなんと手と手の触れ合いだけでイッてしまいます。
プレイをしかのかさえもわからぬ速さでイッてしまうわけですから、異質の域を超えたなにかが繰り広げられています。それは凡人レベルの僕には見えないもので。これをありがたいと言わずしてなんと言うべきか。
老女は70歳。もはや感謝しかありません。
どうやら歳をとってしまうと、そういう芸当もできるようになるみたいで、女性の皆さんは必見です。
ただね……老女とリョウとの物語はこれだけで終わることはなく、出会って1年後まさかのI’ll be backを果たします。そのときはちゃっかり洒落乙なローションを老女からリョウへ丁寧に手渡されます。
そしてぺろりんちょの途中で、きれいさっぱり物語は終曲を迎えます。
はい、お疲れ様でした。
最も○ ○で賞
出演者のなかから、個人的に目に留まった人物を勝手にピックアップしてかっこいいで賞&美しいで賞という名目で表彰しています。表彰の基準は様々で、見た目だけでなく役柄も重要視した上での判断となります。
最もかっこいいで賞
ありとあらゆる女性に対して無双をかましていたリョウこと松坂桃李さんを選びました。
松坂桃李さんといえば『ゆとりですがなにか』のイメージが強く、そのときとの役柄とは打って変わって今回は雰囲気が180度違っていました。
選んだ理由としては、むしろほかに誰がいるのか聞きたいぐらいです。
泉川はド変態だし、東氏はさらに上をいくド変態ですし。ならば友人のシンヤといきたいところでしたが、ちゃっかりメグミとやることやってましたから。それのなにがいいの?かっこいい要素なんて一切ございませんでした。
普通を極めるリョウの存在からは学べることも多く、人生勉強になりました。
見た目からは想像できないような役柄に体当たりで挑んだと思いますから、生半可な覚悟では為し得なかったに違いありません。想像を絶するものだったと思います。
そう考えると、すごいとしか言いようがありませんし、とても真似できるようなものでもないことが容易に想像できました。ほんと、すごい役者さんです。
最も美しいで賞
迷う、迷う、かなり迷いました。
本作に登場する女性全員がものすごい性癖の持ち主といったわけではなく、もちろんそのなかでもまともな人物はいました。しかも美しい女性が多く、故に迷ってしまいました。
候補者としては以下の3名です。
1人目は、クラブパッションのオーナーの御堂静香役を演じていた真飛聖さん。
2人目は、御堂静香の娘の咲良役を演じていた冨手麻妙さん。
3人目は、リョウにとってはじめてのお客のヒロミ役を演じていた大谷麻衣さん。
個人的にはどの女性もよくて、むしろ今回に限っては3人全員でもいいじゃないかなぁという気持ちも生まれました。
それぞれに美しさがあって、魅力があって……。
このなかで選ぶことのほうが酷なような気がしてなりませんでしたし。もう勘弁してください。
これ以上僕のことを苦しめないでーと言いたいところですが、なよなよしている場合じゃありませんので、ここは漢としてきちんと決断を下したいと思います。
……ゴックン。
ずばり、真飛聖さんを選びました。
理由は性病が原因で唯一リョウに抱かれることなかった人物で、ヌードがお披露目されることはありませんでした。
こんなお美しい方の身体を拝めることができないなんて……。本作を観られたほとんどの男性はきっとものすごく残念に感じたと思います。僕もそのうちのひとりです。
まあ、決め手は永遠の処女が守られているかのように、身体が見られなかったという不純な動機ではありますが。知らない見えないことで守られるものってありますよね。
さいごに
いろんな意味で疲れました。周りには気を遣うし。最初から最後までものすごくえげつないものを観せられました。けど、それがいいような悪いような、どっちなのかさえもわからなくなってしまいました。
唯一わかったのは、人の数だけいろいろな欲望があるということだけは理解できました。しかもそこには想像もつかないような偏った欲望の世界が広がっていたことも。どうやら女性という生き物には、まだまだ未知の部分が隠されているみたいです。
全裸監督の前にこんなえげつない作品があったのかと、正直おったまげました。脳天ブチ破られるぐらい衝撃的でした。観終わっていっとき、心や手の震えが止まりませんでした。
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