映画『耳をすませば』ノスタルジックが感じられる素敵な作品

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上映時間112分
製作国日本
監督近藤喜文
主題歌本名陽子/「カントリー・ロード
オリビア・ニュートン=ジョン/「Take Me Home,Country Roads
配給東宝
公開日1995年
主な出演者本名陽子(月島 雫)
高橋一生(天沢 聖司)
小林桂樹(西 司朗)
総合評価
『耳をすませば』:

 

ジブリ作のなかでも1位2位を争うぐらい好きじゃなかった作品。でも、僕のなかでいろいろと価値観が変わっていき、今では結構好きになりました。

その理由は、ただたんに恋愛や青春を描いているだけではないことに気がついたからです。前までは、「誰が好きこのんで、人様の恋愛事情を観て楽しいと思うのか」そんな風に思っていました。主に20代の頃ですけど……。

30代の今、ジブリ作に対しての好みが大きく変化しています。

あらすじ

読書が大好きな中学3年生・月島雫は夏休みのある晩、自分が借りた本の貸出カードに”天沢聖司”という名前が載っているのに気づく。彼は雫が借りた本を全て先に借りていた。「どんな人だろう」、「素敵な人かしら」と、まだ見たこともない人物が気になっていく雫であった。

引用:ジブリフリーク

 

感想

月島雫(以下、雫)と天沢聖司(以下、聖司)の恋愛や青春模様だけでなく、その時代を象徴とする街並みやファッション、ライフスタイルまでもが描かれていて、どのシーンにおいても昭和らしさが感じられて、そんな単純な理由ですが好きになっちゃいました。

今からはそんな好きになっちゃったシーンを紹介します。

 

さっそく伝えたいのは、雫が住む団地について。これが1番グッとくるポイントです。

昔、団地に住んでいたのもあってたびたび共感することがありました。

まず団地の狭さ。これは兄弟がいればなおさらで。むしろ、部屋があるだけでうらやましいと思いました。

僕もまったくなかったわけではありませんが、部屋が姉と一緒で勉強する以外はほぼ居間で過ごすことが多かったように記憶しています。とはいっても、たいして勉強することもありませんでしたけど……笑

大きな箪笥もあって部屋というよりも物置に勉強机があるといった感覚で過ごしていました。

寝るときも家族みんな居間で雑魚寝が当たり前で、部屋に二段ベッドがあるというだけで、もはやお金持ちというイメージが強かったです。しかもベッドを仕切りに部屋を半分に分けて、「どんだけ画期的な活用しているんだよ」と斬新でした。ほんと、あっぱれなレイアウトでした。

だいぶいい暮らしをしているなー、と個人的にはそのように思いました。

 

父は市立図書館で働く図書館司書で、母は社会人学生として大学院(修士課程)に通っている身分で……。汐も大学生の設定で、どんだけ教育に熱心な家庭なんだと思いました。

だいぶ稼ぎのある家庭のように思いましたが、だったらなぜ一軒家ではなかったのか。そんな暮らしに憧れることはなかったのか。

まー、家族に大学生が2人いるのでそっちにお金を使っていたのかもしれませんけど。

お節介ではありますが、ちょっと頑張れば裕福な暮らしができそうな、そんな気がしただけです。その辺の設定については気になるところです。

 

話題を団地に戻しまして、懐かしいなーと感じるようなところで僕が目についたのは生活感のある家電や調理器具の数々です。

冷蔵庫の素朴なデザインやレトロな配色の鍋とか、やたら種類があってそういう細かい設定はさすがだなと思いました。

あとはやかんに炊飯器やコンロとかも、さくらんぼのイラストが付いているテーブルクロスのデザインにも昭和らしさが感じられてやばかったです。何気に浄水器も雰囲気がありましたし。たったそれだけれども、好きになるのには十分な理由が揃っていました。

今はSNSやネットを開けば生活感のない写真ばかりがアップされてて、僕たちは人間なんだし生活感があるって素敵だなって思わせてくれました。

あの物に溢れている感じも、昭和ならではといった印象を受けました。

 

学校では、まるでタイムカードのような図書カードの下りは懐かしかったです。

そういえば本を借りるにも先生に伝えてから名前を書いて、返却日が設定されてて。そうそうあったなー、これこれ、といった感じでした。

雫や聖司のように小難しい本を読むことはありませんでしたが、「かいけつゾロリ」や「はだしのゲン」はばりばり読んでいました。今の小学生は知っているのかな……。

 

ファッションにおいても、後半のシーンでイタリアから帰国した聖司が雫の団地に来たときの服装はグッドポイントでした。

あの少しずんだれたアウターに薄いブルーのぴっちぴちのジーンズを合わせていたので、見方によってはデュラン・マッケイを彷彿させていました。

まー、全体的に上着の丈は短かったですが。この時代、そんなファッションが流行っていたんだろうなーと思うと時代を感じました。

 

雫のファッションについても、独特なセンスを持ち合わせていました。

赤のTシャツに黄色のスカートはかなり印象的で、さらに極めつけはカンカン帽子とセカンドバッグ……あれはやばかったです。ありかなしかで言えば、僕のなかでは完全になしでした。

悪くはないとは思いますが、かといってけしていいとも思えませんでした。

夏休みに図書館へおでかけしたときの服装や親友の自宅へ訪問したときの服装に関しても、まるでお母さんが正装をして外出しそうなデザインでしたし。センスで本当に大事だなーって、つくづく思いました。

横に座って一緒にカントリーロードを歌う夕子のファッションセンスのほうが、まだまだありましたし。何倍も可愛らしくてよかったです。

 

最も○ ○で賞

出演者のなかから、個人的に目に留まった人物を勝手にピックアップしてかっこいいで賞&美しいで賞という名目で表彰しています。表彰の基準は様々で、見た目だけでなく役柄も重要視した上での判断となります。

 

最もかっこいいで賞

猫の男爵バロンと言いたいところでしたが、実際に動き出してしゃべると意外とかっこいいとは思えず。イメージと違っていたぶん、人形の状態だけで見れば断然かっこよかったです。

そういうことでプラマイゼロになってしまい、ほかに選んだのは聖司です。

この人、完全に将来が約束されているまさに優等生街道まっしぐらの類の人間でして……。まったく努力をされていない方だとは言いません。

たけど、お爺ちゃんの人脈をフル活用していたのは見逃せないところでした。少なくともゼロスタートではないことは確かなのかなと。

ほいで、じゃなにが一体かっこいいのかというと、ありきたりな答えですが、全部です。彼のすべてがかっこよかったです。

雫を教室で呼び出す行動……真似できません。

早朝に自転車で雫の自宅へ行って呼び出すこと……真似できません。

雫が借りそうな本を先回りして読むこと……真似できません。

図書館で調べ物に没頭する雫の目の前に座って本を読んでじっと待つこと……真似できません。

このお年頃でプロポーズ……真似できません。

そうそう、なにもかもが出来すぎてて、このキャラクターは最強でした。バイオリン弾けますし。その時点でイケメン確定のような気がします。

憧れー。

 

最も美しいで賞

ファッションセンスを除いては、やはりここは雫を選びました。聖司の恋の相手ですし、ここで選ばないというのはないのかなー、と。

恋愛抜きにしても、小説を書いたり学校の男友達から告白されたり……ヒロインだから当たり前かもしれませんが、青春を1番謳歌していたように思います。

性格的は明るく、真面目で、まっすぐで、素直で……。現実問題、なかなかこんな学生さんはいないような気がしますけど。たまたま僕の周りにいなかっただけなのかもしれませんが、雫はずいぶんと出来た人間だなー、て思いました。

あまりにも綺麗な学生生活を送っていたので、羨ましいのひと言に尽きます。

 

さいごに

神様の粋な計らいなのかタイミングなのかわかりませんが、今年に入って本作の実写映画化されることが明らかになりました。メインの雫と聖司役も決まっていて、雫は清野菜名さん、聖司は松坂桃李さんが選ばれています。

物語は原作の世界観を忠実に再現するのと同時に、10年後のオリジナルストーリーも加えていくようで、どんな作品に仕上がるのか非常に楽しみです。

今まで絶対ないと思っていたので、まさかジブリ作が実写映画化されるだなんて、これは注目しないわけにはいきません。

公開日の9月18日は、なんだか胸騒ぎしてしまいそうです。

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