映画『バッドボーイズ フォー・ライフ』人だけじゃなく作品自体にも言える劣化作品
上映時間 | 124分 |
製作国 | アメリカ合衆国 |
監督 | アディル・エル・アルビ ビラル・ファラー |
音楽 | ローン・バルフ |
配給 | ソニー・ピクチャーズ・エンタテインメント |
公開日 | 2020年 |
主な出演者 | ウィル・スミス(マイク・ラーリー) マーティン・ローレンス(マーカス・バーネット) ヴァネッサ・ハジェンズ(ケリー) アレクサンダー・ルドウィグ(ドーン) チャールズ・メルトン(レイフ) パオラ・ヌニェス(リタ) ケイト・デル・カスティーリョ(イサベル・アレタス) ニッキー・ジャム(ズウェイロー) ジョー・パントリアーノ(コンラッド・ハワード警部) |
前作『バッドボーイズ2バッド』から17年ぶりって……。
長すぎじゃない?、いい子にして待ってはいませんでしたけど。
いつの間にか製作されていましたし、いつの間にか劇場公開されていましたし、いつの間にかレンタルがはじまっていましたし。
僕としては刑事マイクと相棒マーカスの軽妙な掛け合いと、2人の国歌斉唱的な「バッドボーイズ バッドボーイズ ワチュゴナドゥ ワチュゴナドゥ ウェン ゼイ カム フォーユー?」の軽快なメロディーがまた聴けると思うと、それだけで満足……できるわけもなく。
10分に1回、いや5分に1回は「これってバッドボーイズ?だよね」と、心境を震わせる内容のもので。つまり本編を観終えるまでおおよそ24回ほどブルっときた計算になるわけですが。そんなことはどうでもよくて、直球ストレートに言えば期待外れだったって話です。
あらすじ
身生活を謳歌する敏腕ベテラン刑事のマイク。
妻に頭が上がらず家庭優先、仕事はイマイチだが、最高の相棒マーカス。マイアミ市警の名物コンビ《バッドボーイズ》の2人だったが、マーカスは家族のことを想い引退を決意する。
そんな中、マイクは新チームへの配属を命じられ、若手エリート捜査官で構成されたAMMO〈マイアミ・ハイテク捜査班〉のメンバーたちとチームを結成することに。
若手と衝突を繰り返すマイクだが、事件の捜査を進めるうちに何者かに命を狙われてしまう。
さらには容赦なくマイクの周囲にまで凶弾がー。
引用:Amazon.co.jp
感想
期待外れもなにも、問題だったのはそもそも物語の設定に難ありで。なんだよ、ラスボス魔女って。
なぜ?どうしてそっち路線に走ってしまったのか。『スーサイド・スクワッド』でもおっぱじめようとしているのか。
調べてみると監督がまさかのマイケル・ベイから アディル・エル・アルビ&ビラル・ファラーのコンビに衣替えされていて、誰だよって話です。
『アルマゲドン』、『パール・ハーバー』、『ザ・ロック』、『バッドボーイズ』のメガヒット作品を世に輩出したマイケル・ベイ監督であれば、悲しみに暮れるようなことにはならなかったと思いますが。
製作に『トップガン』、『アルマゲドン』、『パイレーツ・オブ・カリビアン/呪われた海賊たち』、『ブラックホーク・ダウン』などの作品を手掛けたジェリー・ブラッカイマーがいながらこの完成度にはがっかりとしか言いようがありませんでした。
おいおい、一体どうしちまったんだよ。この様子じゃ過去の栄光にすがっているとしか思えず、アクションシーンの荒削りが思った以上に酷かったです。思った以上に。
どれもまったくワクワクしないものばかりで、あえてのそういうつくりだったのかもしれませんけど。追い打ちをかけるかのように結末も、まぁー、悲惨なものでした。
なんだよ、Sonって。(←ネタバレを必死にこらえている)
急に『ジェミニマン』という先輩風を吹かせるような真似をして。ここ最近のウィル・スミスが出演する作品の傾向として、血は争えないのでしょうか。
実際めちゃめちゃ争ってはいますけど。そこでその展開をもってくるのかと突然つきつけられる現実に、残ったのは「なぜ、ゴムをしなかったのか?」という疑問だけでした。
事の成り行きだったのかもしれませんが、なんだかとってつけた物語のような気がして半ば冷めてしまう原因でもありました。
神妙な面持ちでマイクがマーカスに24年前のことを打ち明けるシーンでは本気で冗談にしか聞こえず。そういう展開を望んでいなかったからそのように思ったのかもしれませんが。
魔女に加え、Sonだなんて。(←どうしてもこの設定が気に食わないので2回言いました)
僕が観ていたのは果たして『バッドボーイズ フォー・ライフ』だったのか、それとも『スーサイド・スクワッド』と『ジェミニマン』が合わさったなにかだったのか。
今となってはどうでもよくなり、陳腐な感想になってしまうのも仕方ないと思うほか手立てがなく、ここまで読んでくださった方への感謝しかありません。
最も○ ○で賞
出演者のなかから、個人的に目に留まった人物を勝手にピックアップしてかっこいいで賞&美しいで賞という名目で表彰しています。表彰の基準は様々で、見た目だけでなく役柄も重要視した上での判断となります。
最もかっこいいで賞
ドーン役を演じていたアレクサンダー・ルドウィグを選びました。
理由はたっぱデカいしムッキムキのマッチョだし、色白金髪&何気に甘いマスクの超イケメンで、役柄がメカニックに強くて全然現場向きタイプではあるんですが訳あり設定だったのはおしいところでした。
『ワイルド・スピード』に出てきてもまったくおかしくないような見た目なので、ギャップ狙いだったのかもしれませんが、劇中ではその辺の理由がちゃんと語られていました。
AMMOのメンバーのなかでも群を抜いてめちゃめちゃいい奴です。こういうキャラクターこそどんどん活躍の場を増やしてあげてほしいところです。
[box class=”glay_box”] 名前:アレクサンダー・ルドウィグ(Alexander Ludwig)生年月日:1992年5月7日 (年齢 28歳)
出身地:カナダ
身長:188 cm
Instagram:@alexanderludwig
Twitter:@alexanderludwig
[/box]主な出演作
映画 | 光の六つのしるし(2007年) |
ウィッチマウンテン/地図から消された山(2009年) | |
ハンガー・ゲーム(2012年) | |
ローン・サバイバー(2013年) | |
コーチ・ラドスール 無敵と呼ばれた男(2014年) | |
ミッドウェー(2019年) |
最も美しいで賞
AMMOののリーダー・リタ役を演じていたパオラ・ヌニェスを選びました。
理由は見ての通りお美しいからです。
マイクとは元恋人の間柄の設定で、復縁をまったくにおわせないところに潔さを感じました。ある意味男前でもありました。
見た目はレディー・ガガのような顔の系統的で、くっきりとした眉毛はタカラジェンヌを連想させます。これで42歳というからどんだけ肌ツヤいいんだよって話ですが、こういった見た目やキャラクターは上司にしたいお手本のような存在でした。
かっこよくて美しくてそれでいて賢くて強い、どこにも隙がありません。
[box class=”glay_box”] 名前:パオラ・ヌニェス(Sasha Lane)生年月日:1978年4月8日 (年齢 42歳)
出身地:メキシコ
身長:169 cm
Instagram:@paolanunez
Twitter:@PaolaNunez
[/box]
主な出演作
映画 | Amor en Fin(2009年) |
The Misfits(2011年) | |
Deseo(2013年) | |
Behind the Power(2014年) | |
El más buscado(2014年) | |
Dariela los Martes(2014年) | |
El cumple de la abuela(2015年) |
さいごに
過去に観ていたシリーズものとなるとテンションが一瞬あがるのですが、大体内容を観てがっかりすることが多いこのご時世。本作もその類ではありますが、むしろ過去の作品が僕の記憶のなかで美化されているのかもしれません。20代の頃とは好みとかも変わってきているでしょうから。
そんな僕の意向に反して本国アメリカでは大ヒットを飛ばし、シリーズ第4弾の企画が持ち上がっているようです。同じ感想を抱かないことを期待したいところです。