映画『天気の子』挿入曲以外、中途半端さが感じられた半身浴みたいな作品

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上映時間114分
製作国日本
監督新海誠
音楽RADWIMPS
配給東宝
公開日2019年
主な出演者醍醐虎汰朗(森嶋 帆高)
森七菜(天野 陽菜)
小栗旬(須賀 圭介)
本田翼(須賀 夏美)
倍賞千恵子(立花 冨美)
吉柳咲良(天野 凪)
平泉成(安井刑事)
梶裕貴(高井刑事)
総合評価
『天気の子』:

 

うーん、期待外れもいいとこ。

映像美にしてもストーリーにしても、なにもかもが中途半端でした。

RADWIMPSとか三浦透子とか、あいかわらず挿入歌だけはよかったんですけど、それ以外はまだ『君の名は。』のほうが断然よかったです。

せっかくレンタルではなく購入してしまったので、観れば観るほど面白味が増してくるスルメのような作品であることをできれば願いたい。

あらすじ

高1の夏。離島から家出し、東京にやってきた帆高。しかし生活はすぐに困窮し、孤独な日々の果てにようやく見つけた仕事は、怪しげなオカルト雑誌のライター業だった。彼のこれからを示唆するかのように、連日降り続ける雨。そんな中、雑踏ひしめく都会の片隅で、帆高は一人の少女に出会う。ある事情を抱え、弟とふたりで明るくたくましく暮らす少女・陽菜。彼女には、不思議な能力があった。「ねぇ、今から晴れるよ」少しずつ雨が止み、美しく光り出す街並み。それは祈るだけで、空を晴れに出来る力だった。

引用:Amazon.co.jp

 

感想

「それどうなの?」と思ったところをバンバン吐き出していく。

まずね、映像美に関して言いたいことが山ほどあって。比較しちゃ悪いんでしょうけど、『海獣の子供』を観た者にとっては辛いものがあった。

  • 雨降りの雨にフォーカスした映像は美しかった、けど海獣の子供には劣る。
  • 陽菜が人柱になった天空の映像は美しかった、けど海獣の子供には劣る。
  • 帆高や陽菜たちが住む東京の街並みの映像は美しかった、けど海獣の子供には劣る。
  • 陽菜が祈り雨から晴れに天候が移り変わる映像は美しかった、けど海獣の子供には劣る。
  • 水の魚や龍の映像は美しかった、けど海獣の子供には劣る。

ほかにもまだまだありますが、上記のように挙げると果てしなく切りがない。

劇中で夏美が「空は海よりもずっと深い、未知の世界なんだって」と言っていましたが、そうは思わない。つか、思えませんでした。

だってね、あきらかに海のほうが神秘や未知の世界に溢れていましたから。生命をテーマに取り扱っている『海獣の子供』が、いかにすごい作品であるかを痛感しました。

単体で観たときはよく意味がわからない作品という認識でしたけど、比較対象があることで途端に輝きを取り戻しました。(詳しくは、『海獣の子供』のレビュー記事を読んでいただきたい)

 

続いて……。なんなんでしょうか。あの落雷は。

陽菜が祈るだけで落雷が生じて、車が炎上して。かみなり?10まんボルト?かなにかでしょうか。ピカチュウいたっけ。

ポケモンの技でないにしろいきなり魔法陣を繰り出されても、ぶっちゃけ感情の対処に困りました。

一般人の陽菜が鳥居で天候を自在に操ることができる巫女の能力を手にするというむちゃくちゃな設定にただでさえ困惑気味なうえに、覆いかぶせるかのようにこれですから理解するのに果てしない。

理解するのにどれだけの時間が必要なのかはそれこそ未知ですし、もしかすると一生無理なのかもしれない。

本作に対して言うならば、現実と非現実のバランスがあまりにもかけ離れ過ぎていて気持ちがプツンと離れてしまいました。

もっとどっぷりでいいと思う。恋愛なら大恋愛を、ファンタジーなら超幻想を、青春なら青春18きっぷの片道分しか持っていないつけ抜けるほど無茶な状態を、といった具合に中途半端が一番ダメ。

帆高と陽菜の場合、大恋愛というよりかは情け、ファンタジーというよりかはフィクション、青春で無茶しているというよりかは無謀、のように感じてしまっていまいち本作を好きになれないでいる。

まだ1回しか観ていないからそう思うのであって、なら2回目観れば気持ちの変化があるかはそれこそわからない。たぶん、もっと酷くなる可能性だってあるわけですし。

100回観た人がすげーよ、とほんとそう思う。

 

消化不良の一因となっているのは、高井刑事のキャラクター性はどうも受け入れがたい存在でした。

口悪いし、リーゼントだし、帆高をやすやすと逃がしてしまうし。

客観的に見れば彼の態度は当たり前なんでしょうけど、ちょっと冷たさが受け入られないというか、こんな人がいたら東京こわってなるでしょ、ふつー。

出川哲朗ばりにこれがリアルでしょと言うもんならどんだけ殺伐としているんですか、東京人は。

全員が全員そうじゃないことはわかっていますが、ただ言えることは今どきいます?フランクフルトをのせたかのようなリーゼント姿の警官だなんて。

キャラクター的に印象をもたせるためだったかもしれませんが、もうちょっと抑えてもよかったよね。どう考えても目立ちすぎだし、アウトのような気がします。

 

おおざっぱに言うと陽菜が人柱から人へ戻るとき、“龍”出てたよね。

その描写に関しても個人的にはもっと気迫がほしかったというのが正直あります。ガツンとくるものがなかったというか、神話のなかの存在である以上鳥肌を立たせるものでないとこの場合納得することができませんでした。

海獣の子供』に登場するザトウクジラなんて、凄まじい画力だったし、ただでさえデカい巨体に恐怖すら感じしまいおののいてしまいましたから。

人間って、ちっぽけだなって思った。それに命って、スゲェーなって思った。

 

ところで帆高について、いくら感情が高ぶったからといって16歳の少年が拳銃をぶっ放します?普通に考えて危ないですから、この人ただの危険人物確定じゃないですか。こんな人、主人公にしちゃっていいんですかと言いたくなる。

どこぞの出身かはわかりませんが、東京という土地が彼をそうさせてしまったのかそれともそもそも心の奥底にあったものなのか不明ですが、これが東京の当たり前(日常)だとしたら当分観光には行けませんよね。リアルに。

いや、そういう設定なのはわかっていますけど、拳銃が転がっている時点で激やばでしょ。

 

で、で、で、帆高に言いたいことはまだあって、陽菜が人柱になったあと天候がいつもの調子に戻りそれに対して高井刑事らに嘆いていましたけど……。

いやいやいやいや、どんだけ自分勝手?だってはじめは晴れを売りにしてビジネスして稼いでいたわけですよね。それを勧めた張本人はほかでもない帆高なんだし、人々が陽菜に生かされているような発言はよくない。うん、よくないよ、絶対。

そのあとで陽菜が晴れ女になってしまった場所へめがけて必死に走る帆高の姿からは1ミリも感動が生まれませんでした。

他責上等の16歳は想像以上にタチが悪かったとです。それなら高井刑事のめんどくせー発言にも納得。この埋めようのないギャップ、ご愁傷さまです。

 

最も○ ○で賞

出演者のなかから、個人的に目に留まった人物を勝手にピックアップしてかっこいいで賞&美しいで賞という名目で表彰しています。表彰の基準は様々で、見た目だけでなく役柄も重要視した上での判断となります。

 

最もかっこいいで賞


名前:須賀圭介(スガ ケイスケ)

あだ名:ケイちゃん

誕生日:不明

年齢:42歳

働かせるだけ働かせといて月給3,000円という悪魔のような人物でしたが、家賃・食事・携帯代などは実質タダでなんだかんだで天使のような存在……かどうかは別として、帆高の命の恩人であり応援者でもあった須賀圭介を選びました。

声優はとびっきりのイケメン男、小栗旬が務めています。

声の調子から(見た目もだけど)伝わってくる気だるい感じが、圭介というキャラクターとマッチングしてました。声優とキャラクターの親和性はすごく大事なので、ナイスな配役でした。

そしてなによりも、亡き妻の明日花を一途に思う描写が切なすぎて泣きました。

娘の萌花ちゃんと一緒に過ごすために努力している姿とかもパパ目線で観ることで多くの共感がありましたし。途中、自責の念で妥協しちゃっていましたけど、そこは夏美によって喝を入れられていたので良しとします。

なんだかんだでクソ真面目だし思いやりがあって、安井刑事との会話の途中で流した涙は一生忘れません。

東京での生活。明日花と出会い、子にも恵まれ、仕事に一生懸命励み。そんな順風満帆な人生を送っていた矢先に妻の明日花を事故で亡くし、そこから自暴自棄に走って。

抱いていた夢もいつしか枯れ果て、娘を守るため自分の立場を守るために保守的な人間となり生きてきた人生。

いつしか大切なもの(心)を無くしてしまった、そのことに気づかせてくれた少年・帆高の存在。一途で狂うほど愛おしくて会いたい、そんな対象がいることに過去の自分の姿に重ね合わせて、心情が移り変わっていく様子は、すごく、すごく、よかったです。

人間って素晴らしい生き物なんだなと思った。

 

最も美しいで賞


名前:須賀夏美(スガ ナツミ)

あだ名:夏美

誕生日:不明

年齢:21歳もしくは22歳(大学4年生)

スケベーの僕にとってもはやこの方しか選択肢はありません。その御方とは須賀夏美です。

ナイス、癒やしボイス。ナイス、明るい性格。ナイス、豊満なバスト。

この3つが揃っている時点でまぢで最強。こんな女子います?東京にいます?

人口数が約1,390万人を誇る東京に探せばいるんでしょうけど……。ねー。

自分勝手な帆高を筆頭に、口悪リーゼント刑事の高井といい、どこぞの組の拳銃といい。ほら、今のところ東京って怖い場所みたいな風になってて、今のままでは近寄りがたい場所になっているでしょ。

それを覆すのって並大抵の労力が必要だと思うんですけど、夏美みたいな存在がいることですべてを無に帰す的なことになるわけで。

それってズルいことだと認識していますが、美女ってとことん得だなー、と。

スーツ姿もかわいい、バイク姿もかわいい、仕事姿もかわいい、普段着姿もかわいい。

人として美女として文句の付けどころがなく、これ以上望むものさえありません。2回目を観るときは必ずや彼女に注目して観ていきたい、そんな意気込みを抱いております。

 

さいごに

今回も言いたか放題いい放ってまいりましたが、つまり最終的になにが言いたかったのかといいますと、出鼻を挫かれてしまったので次回は視点を変えて鑑賞に臨みたいと思います。

僕という人間がこすい人物に思われてしまうかもですが、何度も言います。レンタルではなく購入してしまったので。非常に楽しみにしていたし。1回目観た評価では落ちるところまで落ちた感じになってしまいましたが、あとは上がるだけですので。

評価なんて人それぞれあっていいと思いますし、結局は楽しむも楽しまないも自分次第と銘打って、良いところ探しやっているような感覚でとことん楽しんでやろうと思います。