中一光学 SPEEDMASTER 35mm F0.95 IIレビュー。何気ない日常が素敵な写真に仕上がる神レンズ
やっと……やっと……理想のレンズとやらに出会いました。
FUJIFILMのX-T3を手に入れてからというものの、ずっと理想のレンズを追い求めていました。まー、正確的には理想の写真の出来栄えですけどね。
いや、確かに富士フィルムの標準単焦点レンズ「フジノンレンズ XF35mmF2 R WR」にはすごく満足していました。だけど……ねぇー。と言った具合に、満足を継続することはできませんでした。
理由はシンプルに、「理想ではなかったから」。悲しいかな。この言葉に尽きるわけですが。その原因を作ったのが、紛れもないこやつです。
「SIGMA 50mm f1.4 DG HSM ART」
あれ、「中一光学 SPEEDMASTER 35mm F0.95 II」じゃないの?と思いのみなさん。そう、違うんです。根本的な原因をつくったのは中一光学さんではないんです。SIGMAさんなんです。SIGMAさんのおかげで中一光学さんの存在を知りこうやって手にすることができたので、今では感謝しかありません。
控え目に言わずとも、超最高のレンズです。一発で心奪われてしまいました。今後、手放すことは考えられません。それくらい手に入れてよかったと思えるレンズです。
中華レンズ、舐めたらあかんぜよ。
開放値F0.95の世界にしか意識が向かない
最大の注目点は、F0.95という驚異的な開放値。購入しようと思った理由は、その1点に尽きるといっても過言ではありません。ただし、マニュアルフォーカスという点には注意が必要です。(全部自分でピントを合わせる必要があります)
主な仕様
焦点距離 | 35mm(35mm判換算 フジフィルムXマウント53mm相当、ソニーEマウント52.5mm相当、キヤノンEF-Mマウント56mm相当) |
絞り範囲 | F0.95‐F16 |
撮影距離 | 0.35m~∞ |
レンズ構成 | 8群11枚(超高屈折率ガラスレンズ2枚、超低分散ガラスレンズ1枚) |
フィルター径 | 55mm |
質量 | 約440g |
全長 | 59.5mm |
マウント | フジフィルムXマウント、ソニーEマウント、キヤノンEF-Mマウント |
最大撮影倍率 | 0.13倍 |
絞り羽根 | 9枚 |
フォーカス | MF(マニュアルフォーカス) |
手ブレ補正機能 | なし |
F0.95ってどないやねん。F1とどう違うんねん。いや、むしろ、F1でもいいんでねーかい。なぜ、0.05にこだわった。
そんな疑問が浮かび上がっては消え、浮かび上がっては消えてを何度か繰り返し。F1以下のレンズがこの世に存在するなんて、今まで見たことも聞いたこともなかったので。
「もしや、とろっとろっの画が撮れるんじゃなかろうか」と仕様情報を見ただけでよだれを垂らしながら想像だけが膨らんでしまうようなレンズの類です。
レンズ選びで最も大事なのは「作例」だよ
いつしか誰かがこんなことを言ってた。カメラを何十年も経験している先代の誰かだと思う。今すぐ顔は思い浮かばないし、どこの誰かもわからない。けど、言葉だけは鮮明に覚えている。
確かに見た目も大事、性能も大事、だけど最も大事なのはどんな画を撮りたいか。そう、我々みたいな趣味でカメラをやっている人にとってはとことん理想とやらを追いかけていく立場でありたいし、そういたい。
お金はねーですけど、夢を見ることだけはタダなので求めていきたい。そんな気持ちだけは一丁前に持ち合わせている。理想こそがすべてではないことは百も承知ですが、まずは追い求めるために作例をヒントに手探っていく。レンズ探しの基本は、これの繰り返しじゃないかと思う。
そんなわけで、さくっと作例を紹介していきますので参考にしてみてください。
「中一光学 SPEEDMASTER 35mm F0.95 II」作例
写りの特徴としては、ややケラレが目立ってしまう。これを味と取るか、そうじゃないかは意見がわかれてしまうはず。写真加工アプリを使えば簡単にケラレの問題は解決できるので、そこまで気にする必要はないけれども、全く加工をしない人にとってはひと手間かかってしまうのは確実。その辺は購入する前に考えるべき点ではある。
作例のほとんどの写真はF0.95で撮影したものになる。背景のとろっとろのボケ感もハンパねぇーですけど、なにより被写体の引き立ち感が神ってました。写真を撮ってみてわかったことですが、F2以下が神の領域。この世界観は病みつきになる。
日頃こんな組み合わせで使っています
FUJIFILMのX-T3も購入当初からするとずいぶん様変わりをした。カメラボティを外傷から守るために(主に底面)Lブラケットを装着してみたり、かっこいいを理由にレリーズボタンを付けてはカスタマイズを楽しんでいる。
全体的な見た目としては、本当はシルバーが欲しいところレンズがブラックであったり、Lブラケットもグリップ部が木製だったりするので統一感がないのは気がかりではある。
レンズにレンズフィルターとレンズフードを付けてしまうと重圧感が増してごつくなってしまうのは否めませんが、これはこれで結構気に入っていたりする。大事なのは見た目じゃなくてハートだと思っているから。(結構まぢな勢いで)
追い求めているカタチとしてはほぼ完成形ではあるので、一時はほかのことはなにも考えず撮影だけに集中して取り組めそうです。
まとめ
作例をご覧の通り、もはや僕がここで述べる言葉はなにもございません。F0.95の世界は想像以上に、何気ない日常をドラマティックに変えてくれる力があることがわかりました。
ただ、描写が柔らかいだけじゃなく。ただ、ボケが凄いだけじゃなく。ただ、明るいレンズというだけじゃなく。カメラ歴3年、X-T3歴約7ヶ月のこんな僕にでも5枚に1枚の確率で、心を惹きつける写真が撮れてしまうようなコスパ最高の神レンズと言えます。
富士らしさを求めている方にとっては受け入れがたいかもしれませんが、自分らしさを求めている方にとっては後悔しない選択になると思います。
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