映画『セトウツミ』2人がただ喋っているだけなのにめちゃくちゃ面白すぎてハマってしまった
上映時間 | 75分 |
製作国 | 日本 |
監督 | 大森立嗣 |
音楽 | 平本正宏 |
配給 | ブロードメディア・スタジオ |
公開日 | 2016年 |
主な出演者 | 池松壮亮(内海想) 菅田将暉(瀬戸小吉) 中条あやみ(樫村一期) |
どうも、バンコ(@banco_oc)です。
この作品を観て、すごく、すごく、心が和みました。
なんだろう、この2人の会話のやり取りを観てると面白さもそうなんですけど、なによりも勉強になるというか、学べることが多くありました。
全体的に、高校生のくせにコミニケーション能力がめちゃくちゃ高くて、ああなるほどここの返しはこういうふうに返せばいいのか、なんて途中そういうふうな見方になってました。
この作品とひと言でいうなら、緩やかに展開される漫才を観ているかのようで、1時間15分ほんとあっという間でした。
できることなら2人の会話劇をもっと観ていたかった、そんなふうに思いました。
いつも時間に追われて頭がハゲそうだとか、ストレスで心を病んでしまいそうだとか、そんな人に無理にでも時間を作ってもらって観ていただきたい作品です。
絶対、心温まりますから。和みますから。
あらすじ
性格は正反対だがどこかウマの合う高校2年生の内海想(池松壮亮)と瀬戸小吉(菅田将暉)は、放課後にいつも河原で話をしながら暇つぶしをしている。くだらない言葉遊びや、思いを寄せる女子へのメールの内容、時にはシリアスなことも語り合う。そんな二人を見守る同級生の樫村一期(中条あやみ)に瀬戸は憧れているが、樫村は内海に好意を抱いており……。
引用:シネマトゥデイ
感想
こんな作品が日本にもっとあってええんちゃうか
キャッチコピーをもじった感じで気持ちを表現してみましたけど、真面目にそう思います。
河原近くにある階段を舞台に、主役が2名、あと数名のキャストを出演させて、きっと低予算で作られたに違いないだろうと思いますが、肝心の中身がえらい良い仕上がりになっているのが、まぢでやばすぎます。
なんの味っ気もなく河原近くの階段に座って、ただただひたすら男子高校生が会話を交わしていく様子を観ているだけというのに、笑えて学べて・・・ブログが書けてほんと幸せ者です。ボクは。
いや、違うか。退屈せずに観れました。
漫画から実写化された作品は、どちらかといえばほとんどがスケールだの豪華キャストだのそっちのほうに力を注いでて、つまらないことが多いような気がします。
本作のように別に派手な演出なんていりませんから、日常が身近に感じられる、そんな作品がほかにもまだまだたくさんあっていいと思うんですよね
どうでもいいしょうもない会話を大切にする文化があってもええんちゃうか
またまたもじっちゃいましたけど、これ、いわゆる飲みニケーションも同じくらい大切にしてもいいじゃない?っていうことにもなります。
まあボク自身、飲みニケーションに対して不必要と思ってましたけど。
だって時間の無駄だし、何が得られるかって言えば、ほとんど何も得られないことが多ですから。
特に会社の飲み会とかは、そう。
おしゃべり好きな人が話し出すと適当に相槌をうってはの繰り返しで、ほんと退屈すぎ。これがまぢですごく疲れます。
そんなふうに思ってた20代で、30代になってからは不思議とそんなふうに思わなくなりました。
なんででしょうね。環境や人付き合いも含めて、心境の変化というやつですかね。
ボクもいちを過去に脱サラをして、社長になるべくいろいろと奮闘してましたけど、結局は半ば夢破れ再びサラリーマン生活に舞い戻った経験があります。
今がそうなんですけど、やっぱり1人で何かをやるよりも複数でやったほうが性に合っていることがわかり、そこから段々人との繋がりを大切にするようになりました。
どうでもいいような会話をしているときとか特にそうなんですけど、2人の会話のやり取りがまさにそんな感じです。
喋るだけの青春があってもええんちゃうか
ヒロインに中条あやみが樫村 一期役として出演していますが、めちゃくちゃ可愛いのになんの発展もなくドキドキもなく、静かに終わりを告げます。
もったいないようでもったいなくない感じがして、樫村は内海に想いを寄せ内海は樫村に興味なくて、かたや瀬戸は樫村に想いを寄せていて、完全に三角関係ですがこれといってなんの広がりようもありません。
高校生の物語って大半はごりごりに恋愛とか絡ませてくるんですけど、これがいいんです。
だって、樫村にはじめてメールを送ろうとする瀬戸のあの初々しい姿にすごく共感できるものがありましたから。
基本、瀬戸のセリフ一つひとつに、心に響くものがたくさんありました。
こんな青春を送りたいとか羨ましいとか微塵も感じませんでしたが、瀬戸のような人間臭い奴は友達に欲しいと思いました。
さいごに
今までありそうでなかった作品ですが、地味な青春物語にスポットを当てた内容をこうも面白おかしく展開できるなんて凄すぎます。
ボク自身、高校時代は帰宅部でしたが、こんな過ごし方も悪くなかったなと思いました。
マック片手に、ミルクティー片手に、おしゃれなカフェじゃなくて河原近くで誰かと他愛もない話をしてみたくなりました。
特報映像
映画『セトウツミ』特報1「けん玉」
映画『セトウツミ』特報2「タイミング」
映画『セトウツミ』特報3「スタンディングオベーション」
本作ではこんな感じの2人のやり取りが永遠と続きます。
これ観て少しでも面白いと感じた人は、今すぐ観るべし。