2020-11-29

韓国ドラマ『キングダム』全くもって軽視できない侮れない面白さを備えている作品

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ジャンルスリラー
原作漫画『神の国』
公開日2019年(シーズン1)
2020年(シーズン2)
製作国韓国
話数全8話(シーズン1)
全6話(シーズン2)
配給Netflix
主な出演者チュ・ジフン(イ・チャン)
リュ・スンス(チョ・ハクチュ)
パ・ドゥナ(ソビ)
キム・サンホ(ムヨン)
キム・ソンギュ(ヨンシン)
キム・ヘジュン(王妃)
総合評価
韓国ドラマ『キングダム』:

 

漫画でもなければ日本映画でもない。あれだったら、アニメでもなくて、そう、韓国ドラマの『キングダム』です。タイトルこそ同じではあるものの、中身はまったくの別物。なんたってゾンビが登場しますから。

ゾンビドラマの金字塔的作品『ウォーキング・デッド』と似ているのかなと思ってましたが、そこは似て非なるもの。ゾンビはゾンビでも走る、とにかく走って迫ってくる。生きている人間を見つけたら容赦ない。どちらかと言えば『ブラック・サマー』に近い。

手に汗握る展開のオンパレードで、シーズン1、シーズン2のどちらも見応えがあってイッキ見した甲斐がありました。

あらすじ

死んだはずの王がよみがえり、謎の疫病がまん延。王朝の運命の背負う王子は、祖国の未来を守るため危険な調査に乗り出した。李氏朝鮮が舞台の時代劇ゾンビスリラー。

引用:Filmarks

 

感想

面白いもなにもハマる。一度観てしまったら最後。

「世子は王に君臨することができるの?」「チョ氏との戦いはどういった形で決着がつくのか?」「王妃の愚行は公になるのか?」「ゾンビの感染を止めることができるのか?」

これらのことが気になって気になって停止ボタンなんて止められません。無理無理無理、絶対無理。

確かに時代劇とゾンビをミックスして合うんかなーて思ってましたけど、意外にも観れました。むしろ夢中になるレベル。

 

なにがそんなに駆り立てたのかというと、ひとつは漫画『キングダム』を思わせる物語の設定。漫画では秦国王の座を巡って兄弟同士の反乱から物語がはじまりますが、世子vsチョ氏&王妃の図式は僕のなかでどうも被ってしまうところがありました。

世子は謀反の罪で追われる身になってしまいますし。それもチョ氏と王妃の陰謀によるもので。この悪質加減が成蟜そっくりなわけで。悪い、本当に悪い奴らです。

それでも挫けない折れない、そんな世子にたくましさを感じられずにはいられません。民のことを考え、自らの命も惜しまず必死になって戦う姿こそが真の王に相応しい人物像であり、それこそゾンビの感染ではなくそういうところが広がれよと鑑賞中は悔しさでいっぱい。

まー、いずれ世子の善行は広がるわけですが、そこに至るまでの展開が非常にもどかしかったです。

 

二つ目は、時代劇にゾンビのテーマをもってくるという斬新なアイデア。だいたいが現代に世界滅亡を予感させる設定が多いなか、思い切った冒険心には感服致しました。

どう考えたって浮きどころ満載かと思いきやまったくもって違和感がなく、感染経路やきっかけも納得の展開でした。人肉を食べるあたりはリアルだなーと思いました。

面白いことに、ゾンビにもちゃんとした弱点があって、しかも解毒方法も存在しているのは今までにない試みのパターンで。シーズン2が終わった今でもまだまだ謎多き生死草には、おもしろ成分がたくさん含まれている予感がします。

 

三つ目は、人間ドラマ。ツボったのは、世子の護衛役ムヨンに情報漏洩の疑いがかけられたときのシーンです。

ことごとく相手に動きを読まれてしまい、不審に思った世子はムヨンに疑いをかけます。そこでムヨンは、「妻を残してまで護衛として付いてきたのに、ひどい仕打ち」みたいなことを言います。しかもチワワみたいに潤った瞳で、いかにも可愛そうなオーラを漂わせて。

このシーンだけを見れば確かにムヨンは可愛そうでした。そのあと何事もなかったように世子は関わっていましたし……。

普通なら気まずいでしょうに。謝罪もなく切ない気持ちに押しつぶされてしまう、それが当たり前の感情かなーと思ってましたが、蓋を開けてしまえば最後……違うんかい。

ムヨンのあのときの何食わぬ顔が今でも頭から離れません。とんだすっとぼけ野郎でした。

 

最も○ ○で賞

出演者のなかから、個人的に目に留まった人物を勝手にピックアップしてかっこいいで賞&美しいで賞という名目で表彰しています。表彰の基準は様々で、見た目だけでなく役柄も重要視した上での判断となります。

 

最もかっこいいで賞

ヨンシン役のキム・ソンギュを選びました。世子役のチュ・ジフンを選ばなかった理由は、シンプルにキム・ソンギュのほうがかっこよかったからです。ね、シンプルでしょ。

役柄にしても主役級の存在感があって、活躍の場面でいえば世子よりも多いような気がします。観てて思うけど、貢献レベルがハンパない。

はじめこそ感じの悪いイメージが先行して、感染の元凶を作ったのもヨンシンでしたし、受け入れがたいキャラクターでした。でも辛かった過去を経験していたり、自らの行いに対するケジメをきちんとやっていたりして、徐々に彼の人間性が見えはじめるなかでずいぶんと見方も変わりました。めっちゃいい奴じゃん、て。

それでいてゾンビにも引けを取らない強さや度胸があって、もう、めちゃくちゃかっこいいわけです。できることなら息の長いキャラクターとして育ててもらいたいです。

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名前:キム・ソンギュ(김성규)

生年月日:1986年1月6日 (年齢 34歳)

出身地:韓国

身長:173 cm

Instagram:@ kimsungkyuofficial

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主な出演作
映画技術者たち(2014年)
トンネル(2016年)
犯罪都市(2017年)
探偵なふたりリターンズ(2018年)
悪人伝(2019年)
ドラマキングダム シーズン1(2019年)
キングダム シーズン2(2020年)
半分の半分(2020年)

 

最も美しいで賞

王妃役のキム・ヘジュンを選びました。理由は、役柄こそゲスの極みでしたが見た目とそれは別問題で、普通にかわいい。

ものすごくとまではいきませんが、このベビーフェイスから放たれる数々の冷徹極まりない発言や行動が癖になってしまいました。なんだかんだで去り際もお見事でしたし。王妃という難しい役にも見事に応えていたと思います。ほんと素晴らしいのひとことです。

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名前:キム・ヘジュン(김혜준)

生年月日:1995年 5月 8日(25歳)

出身地:韓国

身長:163cm

体重:45kg

Instagram:@ hyello..o

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主な出演作

映画屋上ロマンス(2015年)
転校生(2017年)
能力少女(2017年)
ハーストーリー(2018年)
春が行っても(2018年)
未成年(2019年)
変身(2019年)
ドラマブームは百合(2015年)
浪漫ドクターキム・サブ(2015年)
明日から私たちは(2017年)
また会った世界(2017年)
ただ愛する仲(2017年)
最高の離婚(2018年)
キングダム シーズン1(2019年)
キングダム シーズン2(2020年)
十匙一飯(2020年)

 

さいごに

直感を信じてよかった。キングダムにゾンビの相性なんて一体誰が面白いと想像できたか。漫画や映画を観てるこちらとしては、ありえへん、ありえへんと思うのが至極当然のことで。

ところが蓋を開けてみれば、ゾンビドラマとして扱うだけではもったいような、人間ドラマあり、友情あり、愛あり、感情が揺さぶられる素敵な作品でした。気になった方はぜひ観てみてください。

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