2020-02-27

いま観る理由『フリントストーン』

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(僕)「これ、観たことある?」

(妻)「いや、ないけど……」

(僕)「えっ、観たことないの?」

(妻)「そんなに有名なやつなの?」

(僕)「いや、特に有名ってわけではないけど……。同じ世代だから、てっきり知っているものと思って……」

(妻)「なんなの、これ」

(僕)「なんなのって、フリントストーンだけど。知らない?」

(妻)「知らない」

(僕)「人生損だわー、それ。観る?」

(妻)「そんなに言うなら……」

 

小学生のとき、何年生の頃かは覚えてはいない、けど『フリントストーン』を観て楽しかったという感情だけは今でも残っている。1度だけでなく何度か観たことも覚えている。

本作が劇場公開されたのは1994年。

そのとき僕は7歳。小学生でいうなら1年生か2年生になる。

さすがにまだこの頃は観なさそうな年頃ではあるので、いっとき年数が経ってからの鑑賞だったと思う。

昔観たときはフリントストーン家で飼われているペットのディノが好きだった。

トムとジェリーを思わせる走り回る動きとか、表情とか。ただ単にそれを観るのが好きだった。

今ではまったくその感情は生まれない。むしろ、観る視点楽しむ視点の違いに気づかされた。

今はどちらかといえば、小道具やセット、ハル・ベリー演じるシャロン・ストーンのセクシーさに意識が向く。

本作に限っての話で、正直言えば物語の内容なんてさほど重要視していない。見栄え(演出)さえよければそれでいい。

昔は景色を堪能しているみたいな感覚で映画を見ていたと思う。

なにも考えず、なにも疑わず。

ただ目の前に流れる映像を見ていた。

それが楽しかった。それで満足していた。

上映時間の91分というのも、ほんと軽く観れる最適な時間だったと思う。

物語のテンポがよかったのも影響しているが、トントン拍子で鑑賞時間もあっという間に感じた。

そういうのも全部含めて、いい作品だなと思う。

歳が変わってもいつまでも観れる作品の条件だなーて思う。

この感覚を妻もてっきり味わっているものと思っていた。

正直言ってしょうもない、くだらない、けど面白い。本作はそんな感じの作品。

で、妻の感想はというと……。

開始10分程度ですかね。

あきれるもなにもそのとき子どもも一緒に観ていたので、全部観てくれるもんと思っていましたが、まさかの途中退席。

えっ、えっ、えっ、ちょっと待って。

子どもに「恐竜が出てるよ」と促すも、テロリストでもないのに全く説得には応じてくれる気配もなく。

世の中なんでも子ども優先な風習があるため、暗黙のルールに則りお気に入りの恐竜動画をYouTubeで見る流れに変わるという……。

結局ひとり夜な夜なアダルトビデオを堪能するかのように、個室で鑑賞する羽目となってしまいました。

価値観を共有することができると思ってましたが、見事にそれ自体がないものへと変貌を遂げてしまいました。

冒頭、妻との会話のやり取りは一体なんだったのでしょうか。

ほんと、あってないようなもので、まぁ、何年ぶりかに久々観て楽しめたから別によかったですけどね。

自己満です。

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