映画『ジュラシック・ワールド/炎の王国』心にグッと響く感情が揺さぶられる作品
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上映時間 | 110分 |
製作国 | アメリカ合衆国 |
監督 | J・A・バヨナ |
音楽 | マイケル・ジアッキーノ |
配給 | ユニバーサル・ピクチャーズ(アメリカ合衆国) 東宝東和(日本) |
公開日 | 2018年 |
主な出演者 | クリス・プラット(オーウェン・グレイディ) ブライス・ダラス・ハワード(クレア・ディアリング) レイフ・スポール(イーライ・ミルズ) ジャスティス・スミス(フランクリン・ウェブ) ダニエラ・ピネダ(ジア・ロドリゲス) ジェームズ・クロムウェル(ベンジャミン・ロックウッド) トビー・ジョーンズ(グンナー・エヴァーソル) テッド・レヴィン(ケン・ウィートリー) B・D・ウォン(ヘンリー・ウー) イザベラ・サーモン(メイジー・ロックウッド) ジェラルディン・チャップリン(アイリス・キャロル) ジェフ・ゴールドブラム(イアン・マルコム) |
なぜだろう、恐竜たちを見てハラハラ・ドキドキが止まらないのは。このシリーズは不思議と毎回観てしまう作品のひとつで。冷静になってみると、ただ単に恐竜たちが暴れているだけなのに、でも面白い。恐竜たちのCGは芸術に近いようなクオリティですし。
どんな展開になるのか観ててワクワクします。ドキドキもたくさんあって、スクリーンのなかの恐竜や人間たちと一緒で、いろいろな感情が動かされるそんな素敵がたくさんつまった作品です。
あらすじ
ハイブリッド恐竜インドミナス・レックスとT-REXの激しいバトルで崩壊した「ジュラシック・ワールド」があるイスラ・ヌブラル島の火山に、噴火の予兆が見られた。恐竜たちを見殺しにするのか、彼らを救うべきか。テーマパークの運営責任者だったクレア(ブライス・ダラス・ハワード)と恐竜行動学の専門家であるオーウェン(クリス・プラット)は、悩みながらも恐竜救出を決意し島へ向かうが、火山が噴火してしまい……。
引用:シネマトゥデイ
感想
素直に恐竜たちが可哀想すぎる
そう思うシーンがあって……。
ジュラシック・パークでおなじみイスラ・ヌブラル島で、大規模な噴火が起きてしまうわけですが、そこには数多くの恐竜たちが生存していました。この恐竜たちは、事件が起きる3年前にあったテーマパーク「ジュラシック・ワールド」の生き残りで、テーマパークが崩壊してからも自由に島で暮らしていました。
悠々自適に暮らしている矢先、火山が突然噴火をしてしまい、恐竜や人間たちが逃げ回る一方で、人間たちの手によって生き延びられる恐竜と生き延びられない恐竜とで選別をされてしまいます。
船で島を離れる人間たち。噴火したマグマが海岸まで迫り来るなか空に向かって叫ぶ恐竜たちの姿は、本当に切なくて可愛そうでした。それのなんと悲惨な出来事か。人間たちが生み出した無責任な行動に対して、憎しみという感情が動かされた瞬間でもありました。
ジュラシック・パークでの惨劇を省みず、絶対という保証がないなかでジュラシック・ワールドを開園し、結果恐竜たちの命が次々と絶たれていくのを見てるだけでも辛いのに、いかに人間が身勝手な生き物であるかがわかります。
せめて最悪のシナリオを想定するなり、無知がもたらす惨劇を繰り返さないためにもきちんと責任ある行動をとるべき問題ではないかと思いました。
人間が生み出そうとするものに良いものはない(大抵は)
このことをよくよく考えると確かに、と妙に納得する自分がいて。人間が生み出すものは大抵は相手の制御が効かず、つくった張本人がやられてしまっているような気がします。映画ではもはや定番化しているように思います。
今回本作では新しい遺伝子組み換えの2代目ハイブリッド恐竜としてインドミナス・ラプトルが登場します。こいつが結構な勢いで凶暴でしかも賢いという、厄介な恐竜です。知能がはたらくぶん、オーウェンらを苦しめるシーンは何度もありました。人間もパクっとやっちゃうし。
結局のところ人間は神にはなれないってことなんですけど。ただ一方で、なにかを生み出そうとすること自体、すべて悪いという話ではありません。なかには人のため世のために社会貢献を行うものもあります。それは恐竜でもロボットでも、いわゆる良いものに分類されるほうです。
こちらが刺激をしないかぎり基本的には良いものなんですが、人間の過度な欲が触れた瞬間に一気に脅威に変わってしまいます。人間の欲望こそが、良い意味でも悪い意味でも物事に変化をもたらすことなんだなあと思いました。
オーウェンとブルー、オーウェンとクレアの距離感になんだか心温まる
かつて、恐竜が人間に心を開いたことがあっただろうか。少なくともジュラシック・パーク時代にはなかったような気がします。
時代の移り変わりなのか、ジュラシック・ワールドになってからは、オーウェンとブルーの間には目に見えない深い関係が存在しています。作中ではそれが映像として残っていて、メイジーにより発見されます。徐々に互いが歩み寄る瞬間というのは、姿形が違えどもわかり合おうとするシーンに心温まりました。
一方で、オーウェンとクレアとの距離間がもどかしい感じがして、妙に感情に訴えるものがあってよかったです。
久々に会ってどこか恥ずかしそうにしているふたりは、一切そんな素振りを見せることなく、でも惹かれ合うものがあって大の大人が素直になれない掛け合いはいろいろ楽しめました。一旦は距離を置いたものの、根は好きなんじゃんってツッコミたくなります。
恐竜たちを助け出そうとする息も合っていますし、結局のところこのふたりはお似合いってことです。これが俗に言う、切ってもきれない関係なんだろうなあと思いました。
最も○ ○で賞
出演者のなかから、個人的に目に留まった人物を勝手にピックアップしてかっこいいで賞&美しいで賞という名目で表彰しています。表彰の基準は様々で、見た目だけでなく役柄も重要視した上での判断となります。
最もかっこいいで賞
これはかなりイケてたなあと思ったのが、ティラノサウルス・レックスの登場シーンです。
イスラ・ヌブラル島の噴火の際に逃げ回るオーウェンらの前にカルノタウルスが立ちはだかることがありまして。どうにもこうにもならない雰囲気が漂っていて、これはピンチかと思った瞬間に突然ティラノサウルスが現れてカルノタウルスを一蹴するシーンはシビれました。どんだけかっこいいだか。まあ、オーウェンらはそのあと更なるピンチを招いてましたけど。
初の恐竜が表彰されるような形になりましたけど、これは文句なしの受賞かなあと思います。だって普通にかっこいいですし、強いですから。今回ばかりは人間が立ち入る場ではなかったかなあ、と。
最も美しいで賞
続いても恐竜からの選出になりますけど、ずばり、ヴェロキラプトルのブルーになります。見た目こそあれですけど、いちを性別は女になります。だから選ばれても全然不思議ではありません。よく見ると可愛い顔をしていますし。
見た目の美しさというよりも、オーウェンとの絆の美しさで選びました。今どき恐竜と関係性を築けるなんて、控えめに言って凄いことにですから。映画とは言え、人類を超えた物事の変化に立ち会えたような気がして感動を覚えました。
本来の美しさは見た目だけでは判断できない、そんなふうに思いました。
さいごに
シリーズを重ねる度に恐竜たちのCGのクオリティは高くなり、より一層リアルになっているので恐竜好きにはたまんない内容となっています。ワクワク・ドキドキを体感したい方はぜひ観てみてください。
次作もありそうな終わり方をしたので、果たして人間社会に潜り込んだ恐竜たちの行く末が一体どうなるのか期待したいと思います。