2018-10-20

映画『フロリダ・プロジェクト 真夏の魔法』ムーニーとヘイリーの2人の親子関係がグッと心に刺さる作品

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上映時間115分
製作国アメリカ合衆国
監督ショーン・ベイカー
音楽ローン・バルフ
配給A24(アメリカ合衆国)
クロックワークス(日本)
公開日2017年(アメリカ合衆国)
2018年(日本)
主な出演者ブルックリン・プリンス(ムーニー)
ウィレム・デフォー(ボビー・ヒックス)
ブリア・ヴィネイト(ヘイリー)
総合評価
『フロリダ・プロジェクト 真夏の魔法』:

 

全編iPhoneで撮影された作品かと思ってたら、あとになって知りました。それは『タンジェリン』という作品だってことを。おいおい、完全なるボクの素敵な勘違いではないか、と恥ずかしい気持ちになりつつ、予告編を3度も観たときにこの作品はきっと心に響くものがあると確信しました。

結果、全体的な感想としては、途中まではよかった。いや、本当によかった。案の定心に響くものがありました。観たあとはすごく悲しい気持ちになりました。

ただ、最後のあれはなんだ?あれは素人がつくったの?と思うような出来栄えでした。惜しい、惜しい、本当に惜しかった作品だった。

あらすじ

家を失った6歳の少女ムーニー(ブルックリン・キンバリー・プリンス)と母親ヘイリー(ブリア・ヴィネイト)は、フロリダのウォルト・ディズニー・ワールド・リゾートの近くにあるモーテル「マジック・キャッスル」で生活している。周囲の大人たちが日々の暮らしに苦しむ一方、ムーニーは子供たちと無邪気に遊び、管理人のボビー(ウィレム・デフォー)は彼らを見守っていた。ところがある出来事を機に、ムーニーの日常は一変し……。

引用:シネマトゥデイ

 

感想

最後のあれはなんなの?

本作の一番の汚点というか、締めの雑さには正直がっかりしました。それはないだろうと、思ってしまうぐらい酷かったです。一回気持ちをくすぶっといて、ズドーンと落とされますからね。それはもう、2人とも手をつないで一体どこへ行くの?、結末はどうなるの?……。えっ、それで終わりなの?

その先が結末として観てみたかったのに。製作者はどんだけ鑑賞者におまかせモードなの。違う、違うよ。ボクたちがこの作品に求めているのは、イマジネーションで得られるものではなくて、リアル。リアルな社会の形が観たかったんだよ。なのに……。

海外での評価は高いようですが。ボクはその辺が気になりました。そこさえなければ、すんごくいい作品に殿堂入りだったんですけどね。評価が100%あるなかで、汚点の部分は50%ぐらいを占めるような形になってしまいましたから、みなさん、どうかこの気持をわかってください。ほんと、もったいないなー、この作品。

 

なにが描かれている?

クソガキムーニーと、その母親で胸元のタトゥーがめちゃめちゃ印象的なヘイリーの日常が、ただ、ただ、描かれています。ここだけの話、家を失ってもむちゃくちゃ幸せそうな人生を送っています。普通にやばいです。ボクのほうが絶対裕福だし、いろいろなモノだってあるのに、彼女たちに羨ましさすら感じます。なぜでしょうかね。おかげでずっと観てられました。

そういえば、とある雑誌で「誰かの日常は自分にとっての非日常」という言葉に出会いました。まさにその通りだな、と。隣の芝は青く見えちゃいますから。必死に生きている部分もありますし、これがひとつの生き方というものを心で感じさせてくれました。これでまたひとつ、賢くなれたような気がします。

 

観る価値はあるの?

最後の結末こそあれですけど、個人的には観てよかったなと思います。子どもたちの無邪気さだとか、ムーニーの木が好きな理由だとか、すごく考えさられました。なにより感性が独特です。どうやったらそんな思考に至るのか、いろいろと驚くような発見ばかりでした。良いことも悪いことも含めて、ですけどね。

ボクが気になったのは、子どもに対するヘイリーの接し方です。子どもがいくら悪いことをしても怒らないんですよね、この母親は。かと思えば、大人にはむちゃくちゃ反抗的な態度を取りますし。子どもと対等に接している感じがして、ヘンリーからは親としての在り方を学べたような気がします。一種の憧れみたいなものですが、子どもと全力で遊んで全力で笑って全力で生きて。そんな人生をこれから歩んでいきたいと思えるような、素敵なシーンが満載でした。

 

福祉従事者として

いつしかヘンリーはお金に困ってしまい、売春のたびに子どもをお風呂場へ誘導して、あれはさすがにひどいなと思いましたが、それこそがアメリカで起こっているリアルな社会なんだな、と。今もどこかで実際に出来事として起こっていると思うと、正直むごいと感じました。

それがなにも悪いとは言えるような立場ではありませんが、良くない行動であるというのは判断できます。ヘンリーだってわかっていたのかもしれませんが、結局はお金を得るためにはその道を選ぶしかないという選択肢の少なさに、ほかの解決策を見つけるすべはないものなのかなと思いました。もしかすると答えはないのかもしれませんが、ボク自身が福祉従事者というのもあってその解決策を導き出せるなにかを探し出したいと思いました。

 

最も○ ○で賞

出演者のなかから、個人的に目に留まった人物を勝手にピックアップしてかっこいいで賞&美しいで賞という名目で表彰しています。表彰の基準は様々で、見た目だけでなく役柄も重要視した上での判断となります。

 

最もかっこいいで賞

男性の出演者は少なかったですが、ボビー・ヒックス役を演じていたウィレム・デフォーを選びました。理由はマジック・キャッスルの管理人だったからです。まさに管理人のなかの管理人といった感じで、各々がなにかしらの問題を抱えている住民に対して平等に対処を行っていました。相手が相手だったので、冷静ではありませんでしたが。時には秩序を守って、時には住民を守って。ほんと、立派な管理者だなと思いました。

たかが管理者と思うかも知れませんが、されど管理者です。彼の勇姿からは、人の痛みがわかる温かい心を持つことの大切さを学びました。素敵な人。男として、人間としてかっこいいと思いました。

 

最も美しいで賞

この賞はじまって以来の出来事になりますが、ムーニーとヘイリーの2人の親子関係がなによりも美しいと感じました。見た目の美しさよりも人の心の部分で美しがすごく際立っていたので、今回は人物とかではなくてつながりの部分を挙げることにしました。

ひん曲がったボクの心をいとも簡単にかっさらってしまい、人の内面の美しさを作品全体で表現されていました。そこからなにしら得るものはあると思います。

 

さいごに

勘違いからはじまって興味本位で観てみましたが、人の心を良い方向に形成していくのに大切なものを学べた作品でした。完全完璧は臨んではいけないかもしれませんが、最後の最後で消化不良を起こしてしまうのも事実ではあります。できるならばそのシーンだけを撮り直ししてほしいと願います。

ストーリーや演出だとか、その辺は最高です。文句ひとつとしてありません。どんな人生が正解なのかそんなものは存在しませんが、今の人生に悩んでいるのであれば、本作通して在り方を見つめ直すきっかけになると思います。

 

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