映画『クリード 炎の宿敵』男気溢れるファイトをみて勇気がもらえる作品
上映時間 | 130分 |
製作国 | アメリカ合衆国 |
監督 | スティーヴン・ケイプル・Jr |
音楽 | ルドウィグ・ゴランソン |
配給 | メトロ・ゴールドウィン・メイヤー(アメリカ合衆国) ワーナー・ブラザース(日本) |
公開日 | 2018年(アメリカ合衆国) 2019年(日本) |
主な出演者 | マイケル・B・ジョーダン(アドニス・クリード) シルヴェスター・スタローン(ロッキー・バルボア) テッサ・トンプソン(ビアンカ) ウッド・ハリス(トニー・“リトル・デューク”・バートン) フィリシア・ラシャド(メアリー・アン・クリード) フロリアン・ムンテアヌ(ヴィクター・ドラゴ) ドルフ・ラングレン(イワン・ドラゴ) |
前作『クリード チャンプを継ぐ男』のときから、相変わらず男気溢れるファイトをみせてくれました。
はっきり言って、アドニス、かっこ良すぎです。
観てるこちら側まで勇気がもらえますし、気持ちも高ぶります。本作をたとえるならまるで栄養ドリンクのようなもの。
今回は敵役として、『ロッキー4/炎の友情』でアポロ・クリードやロッキーと対戦したイワン・ドラゴと息子のヴィクター・ドラゴが登場します。
まあ、観たことがないのでわたしはあまり知りませんが……。イワン役は『ロッキー4』と同じくドルフ・ラングレンが出演しているようで、ロッキーファンにはたまらない内容になっていると思います。
あらすじ
『ロッキー4/炎の友情』で最大のライバルにして親友のアポロは、ロシアの王者イワン・ドラゴと対戦。壮絶なファイトを繰り広げた末に倒され、そのまま帰らぬ人となった。あれから歳月が流れ、ついにその息子同士がリングに上がる。シリーズに新風を吹き込んだ傑作と全世界から大絶賛を受けた『クリード チャンプを継ぐ男』でロッキーのサポートを受け、一人前のボクサーへと成長した亡きアポロの息子、アドニス・クリード(マイケル・B・ジョーダン)。対する相手はドラゴの息子、ヴィクター。ウクライナの過酷な環境から勝ち上がってきた最強の挑戦者だ。アドニスにとっては、父を殺した男の血を引く宿敵となる。アポロVS.ドラゴから、アドニスVS.ヴィクターへ。時代を超えて魂のバトンが手渡される因縁の対決。絶対に見逃すわけにはいかない。世紀のタイトルマッチのゴングが、いま鳴り響く!
感想
クリードの宿ヴィクター・ドラゴがどう考えても強すぎる
いきなりネタバレになりますが、最終的にアドニスはヴィクターをリングの上で倒します。
あれ、簡単にやられちゃうのと思いつつも、まあ、でも、ロッキーやクリードを知る人にとってこの展開は想像に容易い展開かなと思います。
ただ、あまりにも慎重や体重差があるので、これ果たして勝てるかなーとか普通は思うはずですが。あのぶっとい体を目の前に怖気づかないわけがありませんし。どう考えても反則的ですからね。あの体とオーラは。
そう思って調べてみると、おいおい、今回の対戦相手は現役のプロボクサーだというから驚きです。しかも戦歴も聞いて驚くような結果を残していますし。
パンチなんてベビー級中のベビー級ですからね。そりゃアドニスも簡単に吹き飛ばされてしまうわけですよ。
ヴィクター・ドラゴ、強しです。
クリードのトレーニングが過酷すぎる
いや、普通は無理、無理なトレーニング内容ですからね。まず、屋外という条件で、しかもゴリゴリの日差しマックスのなか、これでもかと鍛え上げられます。
誰に?って、ロッキーにですよ。
腹筋なんて、笑いで崩壊するならまだしも痛めつけられた挙げ句に崩壊しますから、観てるこっち側からすれば痛々しいにもほどがありますから。
過酷なトレーニングをしているシーンを見ていると、ここまでしないと倒せない相手なのかと、逆にヴィクターがいかに強い相手であるか身にしみてわかります。トレーニングを耐え抜いたアドニスは、それ以上に野性的な強さを得ることになりますが。
ボクシングの世界ってときに残酷だしときに卑劣だし、いろいろなドラマがあるからこそその分感動も何十倍とあるのでしょうね。
はっきり言ってアドニス、最高です。
強さの秘訣
アドニスやヴィクターが強いのは、大前提としてその人自身の努力があるからと思います。やっぱり気持ちって大事だと思いますし。物事を突き動かすのって大半は何事もその人の「心」なのかなー、と思ったりします。
ただ、このことは自分だけがと過信してはならない部分でもあります。
支えれくれる周りの存在があってこそ強さに繋がるわけで、アドニスは一度ロッキーのもとを離れてからヴィクターによってこてんぱんにやられてしまいます。あともうひとつ負けてしまった要因として、いくらいいトレーナーが付いていようと大事なのは信頼なのかなと思います。
ボクサーもトレーナーも信頼があってこそ成立するスポーツであり、勝利に導けるもので。片方のどちらかがいくら良くても、物事はそう単純ではないというふうに感じました。
どの世界でも強くなるためにはひとりで戦い抜くには限界があるのかな、と。
なにかを成し遂げるためには、協力や支えがあってはじめて達成されるもの、そのことをアドニスやヴィクターを見てると深く痛感しました。
最も○ ○で賞
出演者のなかから、個人的に目に留まった人物を勝手にピックアップしてかっこいいで賞&美しいで賞という名目で表彰しています。表彰の基準は様々で、見た目だけでなく役柄も重要視した上での判断となります。
最もかっこいいで賞
主人公アドニス・クリード役を演じたマイケル・B・ジョーダンを選びました。
一瞬、バスケ界の神様と崇められているマイケル・ジョーダンと間違えそうな大変ややこしい名前をしていますが、Bがないというだけでこれは完全に真似をした感満載じゃないのかなと思ったりしています。
まあ、真実はわからないとして、ただ言えることは彼の肉体美は目を見張るものがありました。ムキムキだし、しなやかだし、きれいな体をしています。
どれほど努力をしたかはわかりませんが、完璧にクリードの地位を確立していると思います。彼以外クリードは考えられません。
作中では男のなかの男として家族を守る父親として、最高にかっこいい存在でした。クリードの強さだけでなく弱さも描かれているため、全体を通していい作品だなと思いました。
最も美しいで賞
正直、申し訳ない気持ちいっぱいですが、今回に関して言えばいないという結論に至りました。
無理に選ぼうと思っても、もともと男性がメインの暑苦しい映画ではあるので、出演している女優さんが少ないというのも原因のひとつではあります。
アドニスの恋人役のビアンカ役を演じたテッサ・トンプソンはどうかなと思いましたが、個人的には好きになれない女優さんです。それだったら、アドニスやビアンカ、生まれてきた子どもを含む家族の形に美しさを感じて選びます。
『マイティ・ソー バトルロイヤル』でヴァルキリー役として出演していたときも、「どうしてこの方がヴァルキリー役で?」と疑問に思ったほどで。
完全にキャラクター負けをしていますし、イメージではもっときれいな女優さんが演じてもよかったのではと思うところもありました。だって、ヴァルキリーですよ。完全にイメージ崩れもいいとこです。
本作に限っては、女性のことはあまり期待をしないほうが無難かもです。
さいごに
続編というと、大抵はつまらなくなるものですが、本作に限ってはそんなことはなく、むしろ全体的にスケールアップをしていたと思います。
圧倒的な強さを誇る相手に対して、チャンプになりたてのアドニスが無名のボクサーに挑むわけですから。負けるとすべてを失ってしまう局面で試される人生の選択について、学びもたくさんありました。
映画『ロッキー』の頃といい、本当にいい作品です。