2018-11-30

映画『チア☆ダン』笑えて、学べて、泣ける作品

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上映時間121分
製作国日本
監督河合勇人
音楽やまだ豊 (主題歌)大原櫻子「ひらり」
配給東宝
公開日2017年
主な出演者広瀬すず(友永ひかり)
中条あやみ(玉置彩乃)
山崎紘菜(紀藤唯)
富田望生(東多恵子)
福原遥(永井あゆみ)
真剣佑(山下孝介)
天海祐希(早乙女薫子)
総合評価
『チアダン』:

 

年齢を重ねる度に涙腺が弱くなるというのは本当なのか。少なくとも20代だった頃はそうは思っていませんでした。ところが30代になった今、映画『チアダン』を観て泣きました。泣いて、泣いて、大の男が泣き声をこらえてまで泣きました。

観る前はなんとなく楽しめたらいいかなという娯楽程度のものでしたが、青春に笑いあり、青春に涙あり、そして青春以上にビジネスとしての学びありの三拍子が揃った最強で最高の作品でした。久しく映画を観て感動することがなかったので、観てよかったと心からそう思いました。

これ観て思います。青春映画って、最高。

あらすじ

友永ひかり(広瀬すず)は、県立福井中央高校に入学する。中学からの同級生である山下孝介(真剣佑)を応援したいと思った彼女は、チアダンス部に入る。だが彼女を待ち構えていたのは、アメリカの大会制覇に燃える顧問の女教師・早乙女薫の厳しい指導と練習だった。先輩たちが次々と辞めていく中、同級生のチームメート玉置彩乃(中条あやみ)と切磋(せっさ)琢磨しながらチアダンスに打ち込むひかり。チームは一丸となってトップを目指していくが……。

引用:シネマトゥデイ

 

感想

心が温まるどころか、目頭や喉仏まで温まってしまう

誰でもはじめは、やってみるけどダメだし、そのあと諦めるし、でも騙されたと思って続けてみると案外楽しくなったりするし……。

映画とはいえなにかにひたむきに頑張っている人の姿をみるというのは、心にグッとくるものがありました。ましてや周りからは不可能と思われていることを成し遂げようとするのは、反則的な感動を生んでいました。

広瀬すず演じるひかりが怪我でチアのメンバと一緒に踊ることができず悔しがる姿とか、天海祐希演じる早乙女先生が生徒たちの目標を実現するべく全米制覇のために鬼に徹する姿とか、中条あやみ演じる彩乃が全米大会の土壇場になってセンターを降板させられ葛藤する姿とか……。チアメンバーの一人ひとりが抱える思春期ならではの悩み、そして葛藤が描かれていてすごく共感させられました。

このての作品は、大抵は最後の見せ場が肝と言われていますが、その言葉以上に圧巻のダンスに釘付けになってしまいました。鳥肌モノです。3年という年月をかけて全米制覇する、一見すると長いような短いような気もしますが、チアメンバーの一人ひとりのことがしっかりと描かれていて感情移入しやすかったです。熱気ムンムンな内容ともあってか熱量が体全体で感じられる素晴らしい作品です。

本作からはもれなく、やる気、元気、勇気のこの3つは少なくとももらうことができると思います。

 

届きそうもない目標を達成するのになにが必要なのかを学べる

全米制覇なんて聞いたあかつきにはどなたがそんな夢物語を語っているのか、大抵鼻で笑われてしまうのがオチです。全国大会優勝の常連校ならまだしも、ましてやど田舎の無名の高校がそんなのを目指して……。周りからは同情すらされるのかもしれません。

ただ、いくら設備が整っていない環境であろうが、優秀な人材がいなかろうが、大きな目標を達成するのに必要なことはたったひとつ。このたったひとつのことを本作を通して学ぶことができました。

じゃあ、それは一体なんなのか。ずばり、悔しさをもつこと。このこと以外にも実はたくさんビジネスで成功を収めるのに大切な物事を学べますが、今回はシンプルにひとつに絞ってみました。

作中の印象的なシーンでさきほども書いたように、広瀬すず演じるひかりが怪我でチアのメンバと一緒に踊ることができず悔しがる姿。この姿の背景にはチアダンスにかける思い、そして舞台に立って応援したいという本気の気持ちが描かれていました。

チアダンスをはじめてからまもないひかりは、みんなで楽しく踊れればそれでいい、そんな気持ちでやっていました。

チアダンスの部長でもある彩乃はそんなひかりに対して、「あなたはいいよね。隣で笑って踊ってさえすればそれでいいんだから」と言い放ちます。

ひかりに足りないこもの、それは上を目指していくためにはなんとしてでも這い上がろうとする気持ち、負けて悔しいという気持ちが必要であると、早乙女先生は一目散にそのことを見抜いていました。

先生はひかりの生まれながらにしてもっている才能を引き出すために鬼に徹するという、なんともありきたりなストーリーではありますが、このありきたさが逆に新鮮味があってよかったです。もう何年とこんな出来事を聞いたり見たりすることなんてありませんでしたから。

楽しもうとする気持ちは前提として必要なのかもしれませんが、上を目指していくためには気持ちがなにより大切であると思いました。

 

なにか物事を無性に達成したくなる

広瀬すずってこんな演技もできるんだと思うひとつに、笑いを誘うシーンがいくつかありました。チアダンスをけなされて友人に怒ったかと思ったら、突然リンダリンダを歌ったりと、単に娯楽映画としても楽しめる作品でもあるのですが、それ以上ここはよかったなと思うものがありました。

影響を受けやすい体質であるがゆえに、本作を観終わった頃にはなんでもいいから大きな目標を掲げて努力で頂点に立ちたい、そんな気持ちが掻き立てられました。

頑張るって最高、努力するって最高、仲間って最高。本作を観終えてそう思えました。

目標を掲げるにしてもなにがいいのか考えたところ、今はウイニングイレブンで全米制覇でも狙おうかな。まずは、PS4が欲しい……。

 

最も○ ○で賞

出演者のなかから、個人的に目に留まった人物を勝手にピックアップしてかっこいいで賞&美しいで賞という名目で表彰しています。表彰の基準は様々で、見た目だけでなく役柄も重要視した上での判断となります。

 

最もかっこいいで賞

男性キャストの出演者が少なかったこともあり意外とすんなりといかず、選ぶのにずいぶんと苦戦を強いられました。

見た目イケメン担当の真剣佑演じる山下孝介は、PKを外すし。サッカーを一旦やめて再挑戦するも、結局良い成績を残すことなく高校生活を終えるという始末。わざわざ描く必要あったのかなと疑問に思いましたが、今考えると完全にひかりの踏み台になっていました。可哀想ですが、それが現実なんでしょうね。

かっこいいのは見た目だけで、人生冴えないやつの殿堂入りを見事に果たしてしまい、とてもじゃありませんが今回の賞は落選行きの運びとなりました。

真剣佑を選ぶぐらいなら伊藤健太郎演じた矢代浩のほうが、彩乃に対してずっと一途でしたし。告白をしてはフラれてを繰り返し、それでも挫けず影で支えようと、一歩間違えれば犯罪者になってしまおうかという輩でもあるのですが、最後の最後には一緒の業界で働くようになっていて、もうね、気持ち悪いのひとことでした。ほんと、残念な男です。この男も……。

そんなわけで今回選んだ人物は、天海祐希になります。役柄も普通にかっこいいです。

 

最も美しいで賞

出演している女性キャスト陣の大抵は美人かなと思うのですが。

中条あやみとかは美し過ぎて直視できないレベルですし、主人公の広瀬すずは、もうなにも言わなくても美人ですから、迷うわけですよ。今回選ばれたとしても僅差なのは間違いありません。

で、結局誰を選んだのか、それは……。この人かな。

作中で永井あゆみ役を演じた福原遥です。美人というよりもどちらかと言えば、可愛いらしいほうの部類になりますけど。個人的にはひかり以上に笑顔が輝いていたのかなと思いました。若干バカっぽい雰囲気はありましたけど、そんなところも全部ひっくるめてすこぶる良かったです。

映画『女々演』の作品では主演を果たしていますので、こちらは要チェックです。

 

さいごに

青春映画なんかに涙を流すなんて程遠い存在だとボク自身そう思っていましたが、まったくの真逆でした。これからは本作のような作品をたくさん観ていきたいなと思いました。今まで洋画ばかり観てましたが、邦画も侮れませんね。

年齢を重ねる度に邦画の良さに徐々に気付きはじめたのかもしれません。ボク自身が今まで観てきた邦画のなかでも、本作は間違いなく最高と言える作品です。

 

\\ 土屋太鳳主演のドラマもあるよ //

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