映画『ワイルド・スピード/ジェットブレイク』よくも悪くも想定通りのド定番作品
上映時間 | 145分 |
製作国 | アメリカ合衆国 |
監督 | ジャスティン・リン |
音楽 | ブライアン・タイラー |
配給 | ユニバーサル・ピクチャーズ(アメリカ合衆国) 東宝東和(日本) |
公開日 | 2021年 |
主な出演者 | ヴィン・ディーゼル(ドミニク・トレット) ミシェル・ロドリゲス(レティ・オルティス) ジョーダナ・ブリュースター(ミア・トレット) タイリース・ギブソン(ローマン・ピアース) クリス・“リュダクリス”・ブリッジス(テズ・パーカー) ナタリー・エマニュエル(ラムジー) サン・カン(ハン・ルー) アンナ・サワイ(エル) シャーリーズ・セロン(サイファー) |
これぞ、ワイルド・スピード……。そんな声がどっからでも聞こえてきそう。いやね、これね、悪い意味とかではなくて、その逆のいい意味でもないわけで。
まー、よくも悪くも、「スケールを前作よりも大きくしました!」、このシリーズ定番のスタンスが貫き通されていた。それ以上でもそれ以下でもなく、ただそれだけだった。なんだか飽和状態は否めなかったような。
僕のなかのワイスピは、もしかしてもしかすると、『ワイルド・スピード SKY MISSION』(2015)で終わっていたのかもしれない。
あらすじ
ドミニクはレティと幼い息子のブライアンの3人で静かに暮らしていたが、ある日仲間のピンチの知らせを聞く。ローマンら“ファミリー”と合流したドミニクは、現場で世界中のコンピュータ・システムを操る装置を見つけるが、突如襲撃者が現れ、装置を奪っていったのはなんと弟のジェイコブだった。凄腕の殺し屋で一流ドライバーであるジェイコブは、実は某国の独裁者組織の一員で、ドミニクたちは世界を震撼させる陰謀を止めるため動き出す。対立する兄と弟…明かされるドミニクの過去…果たしてファミリーの運命は?!
感想
うん、つまらなかったわけではない。ただ単に僕が楽しめなかった、ただそれだけの話になる。
そんな話、ワイスピ側からするといい迷惑なのかもしれない。けど、実際問題、以前に比べたら全体的な老いは否めなかった。ファミリーの平均年齢だったり、アクションのバリエーションだったり、勢いだったり。
いやね、あれはさすがにないなー、と。そう思ってしまうシーンがあって。その問題のシーンとは、ヴィン・ディーゼル演じるドミニク・トゥレットがリディック化したところ。
いや、それ、どこよって話ですが。確かにあった。観たよって方はどうか記憶をたどってほしい。ファミリー達が敵襲にあった基地で逃避する際に、ドミニクだけが残って兵士達をやっつけようとする場面で、なぜか建物をめちゃめちゃ破壊してた。
あれはどう考えても人間技じゃ無理じゃねー。傍から見たら、まるでキャプテン・アメリカのような芸当だった。このとき、もはやドミニクは普通の人間ではないことを悟るほか手段はなかった。
普通じゃない人間と言えば、ドミニクとは別に2、3人ぐらいは普通じゃない奴がいた。
そのうちの1人は幽霊的な存在。このシリーズからずいぶんとご無沙汰をしていた人物になる。シリーズへの復活に期待がかかっていましたけど、予告編の時点でしっかりと登場していたのには逆に驚いた。本編で登場してもなんの驚きも感動もなかった。これを自然な形と言っていいのか、不自然な形と言っていいのか。複雑な心境がごそっとやってきた。
残りの御二方は、ローマンとテズになる。こやつらは、なぜか今回宇宙へ行ってた。旅行じゃないよ、ミッションでだよ。実業家の前澤友作氏が初の民間人として宇宙旅行を決行したさなかで、バック・トゥ・ザ・フューチャーのデロリアンを生み出す前の初号機ばりの車でゆうゆうと大気圏を貫き、衛星に決死の体当たりをかますという……。
ありえへん事態が発生したあとで、どんな気持ちでこのあとの結末を見届ければいいのか、完全に心は迷子になってた。
ローマンは、それでいて大量のキャンディー摂取で糖分を体内に取り入れるなどをして、食いしん坊キャラを定着づけようとする思惑もあってか、なにからなにまでおふざけムード全開だった。
長年彼のことを見守ってきた僕の身としては許容範囲なので軽くいなすことはできますが、おやじギャグにも満たない出来事をちょいちょいと見せつけられてしまうので、人によってはちょいとお気の毒にうつってしまうかもしれません。
ありえへんことが連続して起こってしまう、今やかっこいい車や高級車がワイルド・スピードを象徴としているわけではなくて。非常識なアクションにこそ、ワイルド・スピードが象徴されている。ここ最近の傾向って、それだよね。
最も○ ○で賞
出演者のなかから、個人的に目に留まった人物を勝手にピックアップしてかっこいいで賞&美しいで賞という名目で表彰しています。表彰の基準は様々で、見た目だけでなく役柄も重要視した上での判断となります。
最もかっこいいで賞
ハン・ルー役のサン・カンを選んだ。理由は、ワイスピファミリーが着実に年老いているなかで、思ったよりもいい感じに渋みが出ていた。ただそれだけの理由になる。これだけだと寂しいかな。でも、今回もそんな扱いを受けていたような気もするのでよしとしたい。
復帰に関しては、『ワイルド・スピード EURO MISSION』以来になるので約8年ぶりになる。ハンの復帰も嬉しかった、けど、ジゼル役のガル・ガドットの懐かし映像で登場したときは、ハン以上に嬉しかった。オチとしては最低ですが、ワイスピファンとしては恋人同士のふたりが並ぶ姿を見たいのもまた事実。実現を望みたい。
[box class=”glay_box”]名前:サン・カン(Sung Kang)
生年月日:1972年4月8日 (年齢 49歳)
出身地:アメリカ合衆国
身長:183 cm
[/box]おすすめ作品3選
[aside type=”boader”]最強の殺し屋になった男が、とある事実を知ったことから組織へ立ち向かい壮絶な復讐劇を繰り広げるサスペンス・アクション作品。
殺し屋が復讐を成し遂げようと、若き熱血刑事と共に壮絶な戦いを繰り広げていく様を描く作品。主演はシルヴェスタ・スタローンで、サン・カンは熱血刑事役として登場する。
近未来を舞台に、犯罪に手を染めていく超能力者の運命を描くSFスリラー作品。サン・カンは警官役として登場する。
[/aside]
最も美しいで賞
うーん、悩んだ挙句選んだのは、ラムジー役のナタリー・エマニュエル。悩みに種は、髪型だったりする。
序盤から中盤にかけて、まるでプレデターのようなヘアスタイルには、正直うっときた。ぐっとではなく、うっときた。ここ大事な部分だったので2回言うことにした。
じゃー、なぜそんな彼女を選んだのかと言うと、終盤はいつものラムジーのヘアスタイルに戻っていたから。やはり美しかったので、この瞬間、プラス百万点の勢いで加算された。
[box class=”glay_box”]名前:ステファニー・アルシラ(Stephanie Arcila)
生年月日:1990年3月8日(31歳)
出身地:アメリカ合衆国
身長:168 cm
Twitter:@StephArcila
Instagram:@stepharcila
[/box]おすすめ作品3選
[aside type=”boader”]第一章から最終章まで出演を果たし、2017年には「第七章:氷と炎の歌」にも登場する。ドラゴンを従える女王デナーリスに付き従う通訳のミッサンデイ役を演じている。
大きな迷路で目覚めた少年たちのサバイバルを描くSFアクション作品。シリーズ3作目で最終章になる。ナタリー・エマニュエルはちょい役で登場するので、出演時間は少なめ。
平凡な夫婦と奔放な女友達の不思議なトライアングルが織りなす刺激的な一夜を描くラブコメディ作品。
[/aside]
さいごに
なんやかんやで、このシリーズに関しては面白いとか面白くないとか、そんな次元の話ではなくて、作品をつくってくれた方々へ敬意を込めて鑑賞をしている。作品としてこの世に形作られていることのほうがよっぽど大事なので、中身の良し悪しはついで(おまけ)みたいなもの。
11作目で完結が決まっているなか、残すところあと2作となっている。どんな内容になるのか期待を胸に引き続きいい子にして待っておきたい。
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