映画『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』興奮と感想、名もなき戦士たちが託す希望に胸が熱くなる作品
上映時間 | 133分 |
製作国 | アメリカ合衆国 |
監督 | ギャレス・エドワーズ |
音楽 | マイケル・ジアッチーノ ジョン・ウィリアムズ |
配給 | ウォルト・ディズニー・スタジオ・モーション・ピクチャーズ |
公開日 | 2016年 |
主な出演者 | フェリシティ・ジョーンズ(ジン・アーソ) ディエゴ・ルナ(キャシアン・アンドー) リズ・アーメッド(ボーディー・ルック) ベン・メンデルソーン(オーソン・クレニック) ドニー・イェン(チアルート・イムウェ) チアン・ウェン(ベイズ・マルバス) フォレスト・ウィテカー(ソウ・ゲレラ) マッツ・ミケルセン(ゲイレン・アーソ) アラン・テュディック(K-2SO) |
『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け』のあとにこれを観ちゃうと、評価がずば抜けて良くなる風潮みたいなものがありますけど、間違いございません。
過去2作品の『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』と『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』を合わせても、これひとつで軽く凌駕してしまうようなクオリティを誇っていました。
すんげぇーよ、まぢで。
けして表舞台では明かされない裏方事情に泣けてきます。
あらすじ
『スター・ウォーズ エピソード4/新たなる希望』の直前を描く、もうひとつの物語が誕生。
銀河を脅かす、帝国軍の究極兵器“デス・スター”。
その設計図を奪うため、名もなき戦士による反乱軍の極秘チーム<ロ―グ・ワン>に加わった女戦士ジンは、個性的な仲間とともに不可能なミッションに立ち向かう!
『エピソード4』の冒頭でレイア姫がR2-D2に託した“デス・スター”の設計図は、いかにして入手されたのか?
そこには、わずかな希望をつなぐために命を懸けた反乱軍戦士たちの、誇り高き感動のドラマが隠されていた…。
友情を超えたチームの絆、謎に満ちた父との愛と葛藤の物語、そして圧倒的なスケールのアクションによって、スター・ウォーズの世界はさらにドラマチックに進化する!
引用:Amazon.co.jp
感想
名もなき戦士、ローグ・ワン。
なんて響きのいい名前なんだ。
まぢでかっこいい。憧れ。
レイア姫もジェダイの人たちも実はこのような人たちに支えられていること、知っているかな。直接出会ったこともないから知らないよね。
まー、でも、そこがよかったりするのかな。
出会って直接感謝されるシーンがあっても、うーんって思うだろうし。それがあるのとないのとで感動の度合いも違うものになっていたと思う。
だから今回はこれでよかった。
まるで登場人物一人一人が主人公の如く使命を全うしていて、感動。
命を懸けてまでも守りたいものではなく成し遂げたいもの。それがデス・スター設計図の奪取。
たかが設計図ひとつに命を懸けるだなんて信じられませんが、この行動がのちに帝国を滅亡に追いやることにつながっていくわけです。
すごいよね。
震えるよね。
胸騒ぎがするよね。
デス・スターで惑星スカリフを攻撃するシーンは、まるでフリーザが惑星ベジータを破壊するシーンを彷彿とさせていました。
抱き合うジンとキャシアンのふたり。爆風に飲み込まれ。強い光のなかへ消えていく。
ラディッツでこそ奥さんのギネと抱き合うようなシーンはドラゴンボール内で描かれてはいませんが、2人の姿を重ね合わせることでイメージの美化がハンパなかったです。
ラディッツにも命を懸けてまでも守りたいものがあって、やられてしまうシーンが脳内で何度も再生されてしまい、泣いた。
K-2SOがジンとキャシアンを守るためにとった行動も、
ボーディーが通信回線を接続するためにとった行動も、
チアルートが通信に必要なマスター・スイッチをオンにするためにとった行動も、
ベイズがチアルートに続いてデス・トルーパーを蹴散らすためにとった行動も……。
行動のひとつひとつは些細なものだったかもしれませんが、命の重さはけして軽くはありませんでした。
全員の行動はまるでラグビーをしているかのようで、どれもが未来に託すための意思であり行動であり、胸熱だった。
彼らの活躍なしではスターウォーズなんて語れない。それくらいの偉業を成し遂げていたのがローグ・ワンの人たちであり、たとえ記念碑がなくても彼らの勇姿は僕たちの心の中に刻まれたのは間違いありません。
ジェダイが一緒に戦っているわけでもなく、
フォースを使った派手な演出があるわけでもなく、
特別な力をもっていない人たちによる、地味で、かつ野蛮で、泥臭い戦いを目頭全開で熱くなることを覚悟にぜひ鑑賞をおすすめします。
最も○ ○で賞
出演者のなかから、個人的に目に留まった人物を勝手にピックアップしてかっこいいで賞&美しいで賞という名目で表彰しています。表彰の基準は様々で、見た目だけでなく役柄も重要視した上での判断となります。
最もかっこいいで賞
選べない……。
ローグ・ワンの人たち全員かっこよすぎて。なんなら、帝国軍のゲイレン・アーソ(ジン・アーソの父親)すらもかっこよすぎて……なんだ、ほとんどかっこいい奴で埋め尽くされている作品じゃねーかよ。これ。
ダース・ベイダーともあろう方が登場したあかつきには、反乱軍の敵なんだけれども艶びかな黒鎧がまるでゴキブリのように見えたとしても、見惚れてしまうやないかーい。
かっこいい、かっこいい、まぢでかっこいいよ。この御方。
ライトセーバーの捌き方なんて余裕で藤岡弘を超えちゃっていますし。それに加えて合わせ技にフォースを繰り出すなんてものは反則的なわけで、半ば無双状態のときは絶頂でした。
ほか推しメンとしては、K-2SOとチアルートの御二方。
K-2SOはひと言ふた言多くてとにかく憎たらしい性格をしていましたが、逆に血の通った人間の一面が感じられて好感のもてるロボットでした。すごくね。
見た目はベイマックスをほっそりさせた黒人スタイルだし、ターミネーターほどの威圧、武力、ワイルドさはありませんでしたが、何度も言うようですがジンとキャシアンを守るためにとった行動、あれこそ人間の真髄というか心の温かさが感じられてググッときました。
AIなのに……。人間よりも人間味のあるロボットに心奪われてしまった。
で、続いてご紹介するチアルートですが、剣捌きがとにかくすごい。
あれじゃないかな、へたするとヨーダと対等に渡り合えそうだったよ。るろうに剣心の宇水もおっぴろげ。
目見えないのに……。いや、よく考えたら見えていたとしてもものすごい俊敏な動きでしたから、大勢のストームトルーパーをものともしない戦いぶりは見ものでした。このシーンはめちゃめちゃかっこよくて、名場面に殿堂入りするぐらいでした。
結局誰も選べないまま今回はこのまま終了。
最も美しいで賞
大役をやってのけたジン・アーソを演じたフェリシティ・ジョーンズを選ぶつもりでしたが、これは個人の問題として捉えるのはちょっと違うんじゃないかと思いまして……。最もかっこいいで賞のときも特定の個人を選ぶようなことはしなかったわけですし。
たとえば、キャシアンとジンが最後抱き合って強い光のなかへ消えゆくシーンは美しいほどにも大概にしろと思いました。
それを言うならゲイレンとジンの親子関係だって、娘のために多くの犠牲を払って世界を守ろうとしたこと自体が美しさそのものです。
だったら、ローグ・ワン全員の犠牲もそれに値するほど美しいと言える。
つまり、この作品自体が美しさの塊だって話です。
さいごに
「観てよかった」、心からそう思えた作品です。
どうしてもっと早く観ておかなかったのか不思議なくらい。評価の高さが目立つ、スペシャル、ウルトラ、いい作品だってことはみなさんのレビューがそれを証明しています。本作のあとにエピソード4(新たなる希望)へと話が続くわけですが、できることならリメイク版を強く望み、そして鑑賞したい。
映像はきれいに越したことはないですからね。