2017-02-13

映画『二重生活』個性派揃いのキャスト陣で贈る強烈なクセのある作品!

スポンサーリンク

[btn class=”big”]映画を観る[/btn]
上映時間126分
製作国日本
監督岸善幸
音楽岩代太郎
配給スターサンズ
公開日2015年
主な出演者門脇麦(白石珠)
長谷川博己(石坂志郎)
菅田将暉(鈴木卓也)
リリー・フランキー(篠原弘)

どうも、バンコです。

怪しい雰囲気漂うタイトルの『二重生活』。

一体なんぞや?と思って、興味本位で観てみました。

もちろん、事前に予告編を観てから、面白そうか面白くなさそうか確かめましたけど、そそられるものがありました。

理由なき尾行といって、大学教授が生徒の珠に尾行を勧める場面があったり、その尾行に段々ハマっていく珠の姿があったりで、最終的に珠は尾行を通して何が得られたのか。そして、結末に至るまでどのような過程を歩んできたのか。

普段味わうことのできないスリリングな世界観が描かれています。

尾行の世界に少し興味があるとか、退屈な日常にちょっとした刺激を味わいたい方とかにはおすすめです。

尾行に少し興味のある方へ。

その時点で変わり者というレッテルを貼られるかもしれません。くれぐれも周りには秘密にしてくださいね。(笑)

でないと秘密を失った瞬間に、その世界で生きることが難しくなるかもしれませんので。

では以下、感想です。

あらすじ

大学院に通う25歳の珠(門脇麦)は、19歳のときに遭遇したある出来事をきっかけに長い間絶望のふちをさまよっていたが、最近ようやくその苦悩から解放された。彼女は一緒に住んでいる恋人卓也(菅田将暉)と、なるべくもめ事にならないよう、気を使いながら生活していた。あるとき、珠は恩師の篠原(リリー・フランキー)から修士論文の題材を提示され……。
引用:シネマトゥデイ

感想

尾行を哲学するとどうなるのか?その先の答えが知りたい方は今すぐ観るべし!

20160106-nijuuseikatsu

尾行というと、一瞬脳裏には悪そうなワードが思い浮かぶと思います。

犯罪、罪、ストーカーという言葉が。

面白いことに本作は、好きな人をストーカーするとか、芸能人を待ち伏せしたりつけたり、という話ではありません。

尾行する相手を無作為に選んで、論文のため自分のために哲学するのです。

この観点がすごく面白いのです。

研究材料のひとつとして尾行するなんて、ネガティブイメージが先行して誰も考えられませんから。

でもそれをやってのける珠の論文には、確かな答えが書かれていました。

書かれていた文章(言葉)の意味が深すぎて、一度観ただけでは理解することはできませんでしたけどね。

出演キャストの演技が素晴らしい!特にリリー・フランキー

20160623-nijyu-thumb-950x534-30182

本作のメインキャストでもある門脇麦・長谷川博己・菅田将暉のお三方の演技力の高さは言うまでもなく、すごい。そしてエロい。

菅田将暉はベッドシーンのような演技の場面は苦手なのか、やや違和感を覚えましたけど。

まあ、エロは抜きにして、リリー・フランキーの演技力はとにかくヤヴァい。言葉でうまく説明できませんが、観てて飽きない。

絶賛しすぎなのかもしれませんが、本当にリリー・フランキーの演技は癖になります。

今まで彼が出演している作品を観て思うのですが、演技力の幅が広すぎですし、観る者の感情を揺さぶるのがほんとうますぎます。

最近はテレビで見かけなくなりましたが、テレビに出ているときは、失礼ですがオーラのないただのおっさんにしか見えません。

見た目から一見素朴なイメージを抱くのですが、それが映画に出演して役者となると異質な雰囲気を放ちます。

役柄が彼にたまたまピッタリなのかもしれませんが、それにしても役者のなかでもひと際演技力が光っています。

今回は学生の珠の修士論文に尾行を勧める大学教授としての立ち位置を演じていますが、これがただの大学教授ではなく、この人もまた誰にも言えない秘密があります。

その秘密と関連する物語の結末は、個人的には最大の謎を残しました。

余韻を残すような感じで、ああでもないこうでもないといろいろと楽しませてもらいました。

主人公の珠がどうみても発達障害にしかみえない件について!

maxresdefault

障害福祉の仕事に携わっているせいか、映画を観てると時々、この人何かしらの障害があるんじゃなかろうか?と思うことがあります。

本作もそのひとつで、主人公の珠が作中で起こす行動に発達障害の特性がみてとれます。

いったん興味を持つと過剰といえるほど熱中するところや、逆に興味関心が薄れると極端に気にしなくなるところとか。

石坂と飲みに行ってデレンデレンに酔っ払ってしまい、その際論文に必死で彼に向けて言い放ったセリフなんかも、極端に思考が偏りすぎてて笑えました。

絶対この子何かあるなと、思わずにはいられませんでした。

映画を観るどころか途中で彼女の観察に注意がいってしまいましたが、これはこれで楽しませてもらいました。

間違いないとは思いますが、障害福祉で現在働いている方は、ぜひ感想を聞かせてください。

さいごに

本作をひと言でいえば、観る者を選ぶ作品と思いました。

アクが強いというか、出演しているキャスト陣も個性派揃いですし一癖も二癖もあります。

”尾行を哲学する”という難しいテーマが扱われてて、映画を観終わったあとも思考を巡らせたいという方にはピッタリの作品です。

ぜひ鑑賞してみてください。

SNSでシェア!
関連記事


カテゴリー一覧
CATEGORY