映画『モービウス』つまならいと面白いの落差が激しい、ジャレッド・レトの無駄使い作品
上映時間 | 108分 |
製作国 | アメリカ合衆国 |
監督 | ダニエル・エスピノーサ |
音楽 | ジョン・エックストランド |
配給 | ソニー・ピクチャーズ リリーシング |
公開日 | 2022年 |
主な出演者 | ジャレッド・レト(マイケル・モービウス) マット・スミス(ルシアン / マイロ) アドリア・アルホナ(マルティーヌ・バンクロフト) ジャレッド・ハリス(エミール・ニコラス) アル・マドリガル(アルベルト・“アル”・ロドリゲス) タイリース・ギブソン(サイモン・ストラウド) |
うーん、面白いところと微妙に感じるところの差が激しすぎた。
なんだろうなー、コウモリの演出、あれはバットマンにもぜひ取り入れてほしい要素ではあった。普通にかっこいいし、まぢでかっこいい。
微妙な点としては、要所、要所の場面にいたるまでの展開が早すぎて感情が追いつかないところがあった。
今からはそれらについて詳しく書いていく。
あらすじ
名医として知られるマイケル・モービウスは、幼い頃から抱える血液の難病を自ら治そうと、コウモリの血清を投与することを決意。そして、彼は無事病気を克服する。ところが、その後マイケルに特殊能力が目覚め、彼は血液を求めるようになってしまう。
引用元:Google
感想
そもそも予告編は2020年1月13日に公開された代物で、アメリカでの上映が2020年7月31日に発表されるも新型コロナウイルスの影響によって公開が何度か延期されてしまった。そんな中、満を持して2022年4月1日に日米同時公開されることとなった映画なんですが、世間の反応は歓迎されるようなものではなかった。
低いレビューが目立っていたのは知っていましたが、実際に観てその理由がわかった。ものすごくつまらないとまではいかないが、ものすごく面白いとも言えない。
その原因となっていたのが、深く感情に突き刺さる前に次々と物事が進んでしまう、物語の展開の速さに感情が追いつかないといったもの。これによりいろいろな場面で薄っぺらさが表出してしまってた。
ヴァンパイア・モービウスの誕生秘話を描いているのはいいとして、ルシアンとは幼少期からの付き合いにも関わらず、なんだかその関係性も希薄に感じられるものだった。
そもそもルシアンのキャラクターがそこまで魅力的でなかったのが残念。見た目だけ大人で中身はわがままな子ども、みたいな。幼少期からモービウスと同じ血液系疾患に悩まされてて、今まで社会から迫害された悔しい思いを爆発させたくなる気持ちまでは理解できても、人を殺してしまうような感情には一切共感ができなかった。
モービウスが同じ病気で苦しむ人たちを救いたいと言いつつも、3人くらいしか作中に登場しないのも、いまいちピンとこなかった。血液系疾患について馴染みがなさすぎて、感情に深く入り込めなかった。
で、ルシアンによる無差別殺人ですけど、これって普通に不愉快極まりないことで、恩師から受けた愛情にすら気づけていないその荒んだ心が、もはや本物の悪魔じゃないかと思う。そう考えると血清を打つ前からルシアンは、もはやヴィラン化してたというわけで、血清はきっかけを生んだにすぎない。
恩師を秒で殺害するシーンも、お決まりの映像を見せているというだけで、お涙がなかなかこぼれ落ちてはくれない。モービウスと同じ医師のマルティーヌのシーンでもそう。
「ルシアンが危害を加えれば、モービウス動きます」といったつまらないコントを見せられて、いくらコウモリの演出や耳がざわざわーとなって感知する映像のクオリティが高くてすごかろうが、それを遥か彼方下回るつまらない展開によって奈落の底にずっと落ち続けてしまう感想しか抱けない。
モービウスがヴァンパイアに覚醒するシーンなんかは、殺害された人たちが傭兵といった理由で命の重みがゴキブリ以下の扱いをされてしまい、この人はよくてこの人はダメみたいな倫理を振りかざされても、こんなの誰も納得なんてできやしない。ヴァンパイアになった者勝ちみたいなふうにもなっているし。
最後の最後まで、びた一文感情が揺すぶられることはなかったのが最大の過ちであり、そりゃー、低評価を招くよなーと思った次第。極めつけは薄っぺらい恋愛シーンを描いており、それなら『トワイライト〜初恋〜』を観たほうが何十倍、何百倍と幸せになるってもんです。
最も○ ○で賞
出演者のなかから、個人的に目に留まった人物を勝手にピックアップしてかっこいいで賞&美しいで賞という名目で表彰しています。表彰の基準は様々で、見た目だけでなく役柄も重要視した上での判断となります。
最もかっこいいで賞
マイケル・モービウス役のジャレッド・レトを選んだ。選んだ理由は、撮影当時48-49歳とは思えない役作りに感服しかしない。
血液系疾患の患者をリアルに演じるために体重を落とし、かと思えば血清を打ったあとは筋肉ムキムキの体を披露して。これはまじもんみたいで、30キロの増量をしたというから役作りにかける意気込みが本当にやばすぎる。
これ、完全に只者ではないことを示唆している。見た目が当たり前のようにかっこいいけれど、やることもぶっ飛んだかっこよさがある。
[box class=”glay_box”]名前:ジャレッド・レト(Jared Leto)
生年月日:1971年12月26日 (年齢 50歳)
出身地:アメリカ合衆国
身長: 180cm
Twitter:@JaredLeto
Instagram:@jaredleto
[/box]おすすめ作品3選
[aside type=”boader”]ジャレッド・レト 主演の作品で、118歳の主人公を演じている。不老不死の世界で命を落としてしまう主人公が、死を目前に過去の自分と向き合う姿を描いている。人生の選択に迷われている方におすすめの映画。
DCコミックスの悪党集団がメインで活躍する作品。ハーレイ・クイン役にマーゴット・ロビー、デッドショット役にウィル・スミスが出演し、そんな中ジャレッド・レトはジョーカーを演じている。
世界的有名なファッションブランド「グッチ」の創業者であるグッチ家の経営権争いやマウリツィオ・グッチ殺害事件を描いた作品。レディー・ガガ、アダム・ドライバー、ジェレミー・アイアンズ、サルマ・ハエック、アル・パチーノなど、そうそうたる俳優陣が出演している。
[/aside]最も美しいで賞
マルティーヌ・バンクロフト役のアドリア・アルホナを選んだ。選んだ理由は、スタイルよし、ルックスよし、いやこれは普通に考えて超美人だった。
美しさが全面的に表れているというか、個人的にはドストライク。
作中ではマイケル・モービウスへの想いもきちんと表現できていたので、演技力も申し分ない。まさにパーフェクトウーマン。この美しさは、もっと人気になっていいと思う。
[box class=”glay_box”]名前:アドリア・アルホナ(Adria Arjona)
生年月日:1992年4月25日 (年齢 30歳)
出身地: プエルトリコ
身長:170cm
Instagram:@adriaarjona
[/box]おすすめ作品3選
[aside type=”boader”]それぞれが優れたスキルをもつ男女6人と、その組織のリーダーを務めるライアン・レイノルズらで挑むアドレナリン全開のアクションスリラー。アドリア・アルホナは、この作品でも医者の役を演じている。
麻薬王から大金を奪う強盗計画を企てた5人の元特殊部隊の兵士たちによる生還物語。欲深き人間は、時に不運に見舞われてしまうことを思い知らされる内容となっている。
ジェイソン・モモア主演の、家族のために戦う姿を描いたアクション・サスペンス。この作品は、とにかく多くの美女が出演している。それだけでも鑑賞の価値あり。
[/aside]さいごに
期待をしていなかっただけまだマシだったというか、気持ちだけでも事前に備えていたので、がっかり感によるダメージはそれほど受けてはいない。この手のテーマはもう少し時間をかけて丁寧に描くべきだとは思う。せめて2時間の尺は確保したいところ。
同じソニーズ・スパイダーマン・ユニバース作品の『ヴェノム:レット・ゼア・ビー・カーネイジ』といい。なかなかヒット作に恵まれていないこの状況を考えると、お先真っ暗な気がしてならないと思うのは僕だけでしょうか。どう考えても暗雲が漂っている。
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