2019-11-20

映画『キングダム』漫画が読みたくなっちゃうから面白いなんてものじゃない、クソ面白いおすすめ作品

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上映時間134分
製作国日本
監督佐藤信介
原作原泰久
音楽やまだ豊
主題歌ONE OK ROCK「Wasted Nights
配給東宝
ソニー・ピクチャーズエンタテインメント
公開日2019年
主な出演者山崎賢人(信)
吉沢亮(嬴政=漂)
長澤まさみ(楊端和)
橋本環奈(河了貂)
本郷奏多(成蟜)
大沢たかお(王騎)
高嶋政宏(昌文君)
総合評価
『キングダム』:

 

「キングダムっていう漫画がめちゃくちゃおもしろいよ」

周りから聞く反応は大体こんな感じだった。

 

 

世間の反応もそうだし、そのとき流行に乗るのが嫌で変にプライドが働いてしまい、読もうとは思わなかった。(正式には読むのを我慢していた)

本当はずっとずっと気にはなっていた。

 

 

それから数年、漫画を読む機会がないまま現在に至るのだけれども、実写映画が配信されそろそろ流行に乗っている段階でもないのかなと自らに言い聞かせ、気になっていたのでとりあえず観ることにした。

 

 

観終わった率直な感想はというと……。

読みたい…読みたい…。今すぐにでも原作の漫画が読みたくなった。

嬴政の中国統一や信の大将軍への夢、それらを支える昌文君や楊端和たちの確固たる強い信念。そして圧倒的な強さを誇る王騎の存在感。

観れば観るほどにキャラクターの魅力にグイグイ引き込まれてしまった。

これはおもしろい。

漫画を読むのを我慢していたのがバカに思えてしまうほど、過去三国志にハマって小説を読んでいた記憶と思いが蘇った。

 

 

頂きを目指し、熱く、強く、そして逞しく生きる姿には、映画を観て久々に心が震えてしまった。

誰がなんと言おうとこの映画は最高におもしろい。

今のところぼくから言えるのは、それしかありません。

あらすじ

紀元前245年、春秋戦国時代、中華・西方の国「秦」。戦災孤児の少年の信(山﨑賢人) と漂(吉沢亮) は、いつか天下の大将軍になることを夢見て日々剣術の鍛練を積んでいた。ある日、漂は王都の大臣である昌文君(髙嶋政宏) によって召し上げられ王宮へ。信と漂の二人は別の道を歩むことになる……。

王宮では王弟・成蟜(本郷奏多) によるクーデターが勃発。戦いの最中、漂は致命傷を負いながらも、信のいる納屋にたどり着く。「今すぐそこに行け…」血まみれの手で握りしめていた地図を信に託し、漂は息絶える。信は漂が携えていた剣とその地図とともに走り出した。

地図が示す小屋にたどり着いた信の目に飛び込んできたのは、静かにたたずむ漂の姿だった!? 死んだはずの漂がなぜ―

引用:Filmarks

 

感想

「とにかく、あつい」

観て思ったのがまずはそれ。

あついってのは情熱的ということで、なにも大沢たかおの肉体がモリモリって意味ではありません。まあ、それも分厚いという意味では同じなのかもしれませんが。

この作品はとにかくみんなの気持ちが熱すぎるんです。ほんと、やけどしてしまいそうなほどかなりの熱量でしたし。

信にしても、漂にしても、嬴政にしても。あの冷静沈着な楊端和にしても。心に宿した灯火がめらめらと燃えたぎっているかのように、まじでやばいです。

表現としては古いです。死語です。ギャル語を使ってしまうほどやばいから使いました。

 

山崎賢人に至っては、どちらかといえばきれい目な演技をするのかなと思っていましたが、この作品で印象はがらりと変わりました。しかも、めちゃくちゃいい方向に。

映画『るろうに剣心』で剣心を演じた佐藤健とは、また違った気迫みたいなものを感じました。完全に役柄を仕上げてきたといった感じで、魅了されるどころか虜にさせられました。

ぎゃーぎゃーうるさい威勢がいいだけのただの小僧といった感じではなく、これから天下の大将軍になろうとする過程が丁寧に描かれていたと思います。

これからどのような経験を積むのか、純粋に成長が楽しみになりました。だからこそ先を知るために漫画が読みたくなったというのはそういうことです。

 

嬴政と漂、二人一役を見事に演じきった吉沢亮も、なぜだか原作を読んだことがないのにぴったりだなとフィーリングでそう思いました。

王が似合いそうな塩顔をしているからかもしれませんが、山崎賢人には負けていない気迫さと凛とした堂々さが感じられ、それもまた演技に緩急があって役柄も見事に完成されていました。

王と下僕。身分も立場もなにもかもが相反する役柄であるのに、もしかして本作史上一番凄いことをやってのけているのって吉沢亮なのかもしれないと、まじでそう思いました。いやー、ほんと、バビります。

 

主役というのもありましたけど猛烈にすごいお二方に負けじと、強烈なインパクトを放っていたのが大沢たかお演じる王騎です。

はじめ見たときはかっこいいなあというよりも……キモい。正直な気持ちを打ち明けると、それです。

甘い顔なのにロン毛や不自然にも3つに分かれた髭が許せなくて、薄気味悪い笑顔も不気味すぎて、これが六大将軍の風貌なのかと抵抗しかありませんでした。オカマ口調なのも、完全に違和感ありありでしたし。

でもね、でもね。

2夜連続で観てしまうと、これが不思議と見慣れてしまうから驚きでした。むしろあってはならないことですが、かっこいいとすら思えてきました。

なぜかなー。やっぱ矛の使い手だからかなー。凄腕だし。軽々と兵士をなぎ倒すシーンは超かっこよかったです。もしかして一番の見どころだったのかもしれません。

中島誠之助ばりの口調で、「いい仕事しますね」と思わず言いたくなります。

 

『銀魂』で完全に自らの立ち位置を理解したのか、橋本環奈さん演じる河了貂の役どころが非常に神楽と似ているという……。

おふざけ度で言えば神楽のような大げさ感はありませんが、1000年に1人の逸材と言われていたのがかすんでしまうほどヒロインにはなれない存在、というかオーラを放っていました。

そういう役どころだから仕方ないと言えば仕方ありませんが。唯一プラスの面で言えば、信とのボケツッコミ合戦は自然体でよかったのかなと思います。

 

体も気も小さいのに一丁前に威勢だけはいいという、良くも悪くも小賢しい存在だったのが本郷奏多演じる成蟜です。

こいつが本当に腹ただしいキャラクターで、俗に言うクソみたいな人間の部類です。ゲスな奴というのは容易に想像できましたけど、逆に言えば物語の引き立て役として完璧だったのかなと思います。

こやつがいないとはじまらない、いやむしろはじまらなかった人物でしたし。サノスほどの威力はありませんでしたが、指パッチンで人の命を殺めてしまう人間性の無さがぼくは嫌いでした。

 

最後に紹介するのは長澤まさみ演じる楊端和ですが、このキャラクターが一番好きでした。めちゃめちゃ好きでした。女性というのもありますが。

終始スカした表情ではありましたが端麗な容姿の彼女だからこそ許せるわけで、ほかの人の場合「なにスカしてるんだよ」と必ずバッシングをくらいます。

ファン歴で言えば、『ロボコン』のときの清純派からはじまり、『モテキ』では森山未來に豊満なパイを揉まれてしまうというセクシー路線を開眼し、それから本作ではこれまた今までにない彼女の色気というものに気付かされました。

若干貧弱なアクションシーンには目をつぶろうとは思いますが、基本なにやっても様になります。

一番好きなシーンは、「この戦をはじめるのにふさわしい人物はただひとり」というセリフで何度聞いても痺れます。

 

最も○ ○で賞

出演者のなかから、個人的に目に留まった人物を勝手にピックアップしてかっこいいで賞&美しいで賞という名目で表彰しています。表彰の基準は様々で、見た目だけでなく役柄も重要視した上での判断となります。

 

最もかっこいいで賞

王騎の件といい、信や嬴政、はたまた昌文君。いや、それなら殺し屋の左慈なんてのもいい味だしていたような気がして。結局誰が一番かっこいいのかを考えたときに選んだのは、嬴政を演じた吉沢亮になります。

いやね、信を演じた山崎賢人もかなり捨てがたいところではありましたけど、一人を選ぶとなるとやっぱそうなるわけで。だって、嬴政が言い放つセリフがいちいちかっこよかったわけです。

セリフのほとんどは小難しい内容ではありましたが、王騎との言葉を交わすシーンで中華統一を口にした瞬間というのは、終盤中の終盤ではありましたがジーンと心に響くものがありました。

「今のなに?ちょっと、めちゃくちゃかっこいんですけどー」と、締めにふさわしい決めセリフなんて放っちゃって……。罪な男でした。

ただでさえ男前の容姿をしているのに2度言いますが、罪な男です。

 

最も美しいで賞

もちろん、この賞ははじめから決まっていました。楊端和を演じた長澤まさみを選びました。むしろ彼女以外ほか誰かいましたか、と聞きたいくらいです。

決め手となったのは、ほかの作品に出演しているときとまるでオーラが違ってみえたからです。立ち振舞にしろ、口調にしろ、どれもが彼女のための役柄だったような気がしてなりませんでした。

女優として多彩な経験をもっているからこそ、彼女にふさわしいキャラクターだったと思います。美しさもあって同時にかっこよさも兼ね備えているという……。どこにも死角なんてものはありませんでした。

 

さいごに

久々に観てよかったなと思う作品に出会い、アニメの実写映画に関しては『るろうに剣心』ぶりの、わたし史上異例の大ヒットを記録しました。

こんなにもキングダムがおもしろいと感じてしまうとは思ってもみなかったので、完全に予想外でした。いろいろな意味でいい期待を裏切ってくれたと思います。感謝、それしかありません。

原作の漫画では一体どのような展開が繰り広げられているのか。本作では信と政が出会い、クーデターを起こした王弟・成蟜を討つまでの王弟反乱編が描かれ、原作では1〜5巻にあたる部分のようで今すぐにでも漫画を読みたいといろいろ思考をぐるんぐるんと張り巡らしています。

なにかいい方法がないものだろうか。とりあえずなにかあったときのU-NEXTになるんですかね……(笑)

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