『ストレンジャー・シングス 未知の世界 〈シーズン4〉』Vol.2の8話、9話がいい意味で映画並みにえげつない作品
ジャンル | SF 超自然 ドラマ ホラ ミステリー スリラー |
原作 | ザ・ダファー・ブラザーズ |
公開日 | 2022年 |
話数 | 全9話 |
配給 | Netflix |
主な出演者 | ミリー・ボビー・ブラウン(イレブン:エル) フィン・ヴォルフハルト(マイク・ウィーラー) ゲイテン・マタラッツォ(ダスティン・ヘンダーソン) ケイレブ・マクラフリン(ルーカス・シンクレア) ノア・シュナップ(ウィル・バイヤーズ) セイディー・シンク(マックス・メイフィールド) ナタリア・ダイアー(ナンシー・ウィーラー) チャーリー・ヒートン(ジョナサン・バイヤーズ) ジョー・キーリー(スティーブ・ハリントン) マヤ・ホーク(ロビン・バックリー) ウィノナ・ライダー(ジョイス・バイヤーズ) デヴィッド・ハーバー(ジム・ホッパー) ブレット・ゲルマン(マレー・バウマン) ジョセフ・クイン(エディ・マンソン) メイソン・ダイ(ジェイソン・カーバー) ジェイミー・キャンベル・バウアー(ヘンリー・クリー) |
8話、9話ともに、いろんな意味で映画並みだった。
特に時間。あわせて怒涛の3時間49分にもなる。(8話:1時間27分、9話:2時間22分)
『ジャスティス・リーグ:ザック・スナイダーカット』の4時間2分には及ばないものの、言ってもこれドラマの一部と考えると、どう考えてもえげつない。しかもその時間のなかに、喜怒哀楽の感情のすべてがつめ込まれているという。まー、贅沢な疲労感ですわ。
シーズン4も無事終末を迎え、残すとこシーズン5のみとなったわけですが。いやー、めでたい。これはめでた……(涙)……いや……そのー……観終わったあと涙が止まらなかった。
悔しくて、悲しくて……あれは必要な決断だってことはわかる。だけど、次の瞬間には“でも”や“だって”の言葉が頭の中にまとわりつく。本当に悔しいですし、悲しい。
この思いとやらをTwitterにもつぶやきましたけど、生みの親のダファー兄弟だけは絶対許せねー。くそー、こんちくしょうめが。
あらすじ
ホーキンスに恐怖と破壊をもたらしたスターコート・バトルから6ヵ月。高校生活をうまく立ち回るなんてただでさえ難しいのに、闘いが残した爪あとが癒えないまま、初めて離れ離れになってしまった仲間たち。これまでにない不安をそれぞれが抱える中、新たに恐ろしい超常現象が姿を現します。身の毛もよだつ謎。でも、もしその謎を解くことができれば、ついに裏側の世界の恐怖に終止符を打てるかもしれません……。
引用元:Filmarks
感想
さてさて、僕の心境には一体なにがあったのでしょうか。他人事のように聞こえるかもしれませんが、内心穏やかではない。ブルってる。かなりブルっている。怒り、悲しみ、怒り、嘆き……もうね、感情もぐちゃぐちゃになっているわけで。今回だけは、さすがにネタバレはしないでおこうと必死に堪えている。
だってね、そのことを文字に起こすこと自体も辛いので、「おいおい、まぢかよ!」って、衝撃的すぎて言葉失ったよね。あまりにも予想してたものとかけ離れていたので。まぢでやべぇーというよりかは、まぢでありえへん。今はそんな感情しか抱けない。
観る前から誰かが殺られてしまうといった情報は知っていた。ある程度の覚悟はしていた。だけどそれが誰なのかまでは把握も予想もしてはいなかった。いや、むしろ、そんなことはしたくはなかった。誰かれ亡くなるといった展開は辛い感情しか生まないので。
いろいろネットでもこの人なんじゃないかと囁かれてはいましたけど、本当は、一番いいのは誰も死なないことだと心のどこかで祈ってはいた。だけど、そんな思いも一瞬で微塵と化してしまった。
失ったものはデカい。かなり、どデカい。夢なら早く覚めてほしいくらい、むしろ夢であってほしかった。もう一回別のシナリオでやり直してくれと全力で懇願したい気持ちすらある。
今回の展開がダファー兄弟にとっても辛い決断だったってことはわかる。あまりにも非情な結末を迎えてしまったので。だけど「よくも心にどデカい穴を開けてくれたものだ」と彼らに言いたくもなる。
はぁー、これはまぢで起こってしまった出来事なのか。意味のある展開と理解するにはもう少し時間がかかりそう。
そもそも油断させられたってのはある。ブレンナー博士とエルのくだりとかは、まぢで油断してしまった。あの展開だけで被害が収まるかと思いきや、違った。そうじゃない。収まるはずがなかった。
完全に僕がバカだった。被害はひとつだけだと勝手にそう思い込んでいたから。それゆえ、安心してからの喪失に落とされてしまうのは、いつも以上の3倍ぐらいダメージが大きくて辛いものがあった。
あの規模だけで収まっていればよかったものの瞬く間に被害は拡大し、一人もうひとりと犠牲者は増えていく一方で。それが悲しいってレベルの類ではない。ダスティンの男泣きには心が完全にもっていかれてしまうほど、まぢでやばいものがあった。
これほどまでに心がかき乱されてしまったのは本当に久方ぶりで。シーズン4がいかに優れたシーズンになっていたか、私たちの想像のはるか上空をいく脚本には、ただただ唸らせるばかりだった。
戦っているのが超能力をもつエルだけじゃなかったところが本当によかったのもありますし。エル以外の普通の人間たちが、無謀と思えるヴェクナやデモゴルゴンに必死に立ち向かい、心をひとつにして戦う姿には今までにないくらい鳥肌が立ってしまった。
それになんといっても流れる曲がまぢでよかった。ケイト・ブッシュの「Running Up That Hill」をはじめ、メタリカの「Master Of Puppets」やジャーニー&スティーヴ・ペリー「Separate Ways (Worlds Apart)」の3つは本当に最高としか言いようがない。この曲を聴くと今でもそのシーンが鮮明に思い出されるくらい、ドラマを盛り上げるために重要なものになっていた。
唯一の救いはそこ。奏でる勇姿を僕は一生忘れることはない。
最も○ ○で賞
出演者のなかから、個人的に目に留まった人物を勝手にピックアップしてかっこいいで賞&美しいで賞という名目で表彰しています。表彰の基準は様々で、見た目だけでなく役柄も重要視した上での判断となります。
最もかっこいいで賞
エディ・マンソン役のジョセフ・クインを選んだ。選んだ理由は、もはや言うまでもない。これ以上多くは語らずとも観ればきっとわかるはず。
最低限ここで言えるのは、彼以上にかっこいい男はどこにも存在しないってこと。このことは胸を張って言える。シーズン4で功労賞並みの働きをしていましたし、彼からは得るものがデカすぎて偉大。
[box class=”glay_box”]名前:ジョセフ・クイン(Joseph Quinn)
生年月日:1993年5月15日(年齢29歳)
出生地:イギリス
身長: 177cm
Instagram:@josephquinn
[/box]おすすめ作品3選
[aside type=”boader”]ディケンズの小説に出てくる人物の前日譚ドラマ。ディケンズの小説「大いなる遺産」や「荒涼館」を読むことで理解も面白さも深まる。ハラハラドキドキの展開からは片時も目が離せない。
第二次世界大戦末期の1944年6月に行われたノルマンディー上陸作戦の裏側で、ナチスの恐るべき研究によって生まれた得体の知れない敵と戦う様を描いた作品。一般的な戦争映画とは違い、思いのほか楽しめてしまう。
ミュージカル映画『レ・ミゼラブル』とは違ったテイストのイギリス版テレビドラマの『レ・ミゼラブル』。違いは印象的な歌を使うことなく、ストーリーに重点を置いているところ。といっても、どちらも名作。
[/aside]最も美しいで賞
マックス役のセイディー・シンクを選んだ。選んだ理由は、身を犠牲にして戦う姿以上に美しいものはないと思った。まー、この場合、姿というよりかは心が、ですけどね。
こちらのキャラもエディ同様に本物を兼ね備えているので、ぜひ自らの目で心で感じていただきたい。個人的には、ルーカスとの筆談シーンが大のお気に入り。
[box class=”glay_box”]名前:セイディー・シンク(Sadie Sink)
生年月日:2002年4月16日 (年齢 20歳)
出生地:アメリカ合衆国
身長:160cm
Twitter:@SadieSink
Instagram:@sadiesink
[/box]おすすめ作品3選
[aside type=”boader”]全世界で大ヒットしたテイラー・スウィフトのアルバム『Red (Taylor’s Version)』に収録された「All Too Well」のショート・フィルムにセイディー・シンクが出演している。ロマンチックなドラマ仕立てとなっている。
3部作の映画。ティーンエイジャーが血まみれになって殺人鬼に追われて、時に惨殺されたり時に立ち向かって返り討ちにしたりする内容が描かれている。マヤ・サーマン=ホークも出演している。
- Dear Zoe(2022年)
フィリップビアードが同名の小説を基にしたアメリカのドラマ映画。15歳の少女が事故で亡くなってしまった妹や、血がつながっていない父と暮らし青春&家族物語を描いている作品。
[/aside]さいごに
シーズン4をひと言で表すなら「最高だけど最低、最低だけど最高のドラマ」。もう、これしか言えない。
映画並みの規模なのは時間だけでなく、中身もずいぶんと圧倒されてしまった。もはや、クオリティがドラマの類ではないことは歴然。それならむしろ、映画館で観るのもありだなって思う。つか、映画館で観たい。上映したとしてもかなりの興行収入が見込めるはずだ。
続く、ラストシーズンの配信を今か今かと楽しみに待ちたい。
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