映画『呪詛』怖いってもんじゃない、バカ真面目な性格なほど損をしてしまう作品
上映時間 | 111分 |
製作国 | 台湾 |
監督 | ケビン・コ |
音楽 | ロッキード・リー |
配給 | Activator Licensing |
公開日 | 2022年 |
主な出演者 | ツァイ・ガンユエン(リー・ルォナン) ガオ・インシュアン(シエ・チーミン) ホア・シンティン(ドゥオードゥオー) ショーン・リン(アードン) 阿Q(アーユエン) |
あかんやろー、最後のあれは。
呪文かなにかで視聴者を巻き込むあのオチ。
バカ真面目に祈ってしまった自分を、ある意味呪いたくもなった。
最後、祈ることを後悔するという……。
ちくしょー、巻き込まれ感ハンパねーぞ、この映画。
あらすじ
恐ろしい呪いに娘を失うことを恐れ、その恐怖に立ち向かうべく、ルオナンはカメラを回し、自分の過去を語り始めます。
引用元:Filmarks
感想
まぢで、このやろーな映画。怖いも怖い。身の毛もよだつ内容に、けして後味がいいわけがない。
心にどっしりと重荷がかかってしまうというか、指示されるがままに同情心MAXで祈ってしまったがゆえの罠にかかってしまった。
まぢでせこい。こんちくしょーと怒りたいのだけれども、そんな怒りも恐怖によって覆われてしまうものだから、普通に怖い。ビビる。脳裏に焼き付く。
観てしまった後悔というよりも、バカ真面目に祈ってしまった後悔のほうが遥かに大きい。こういうのって、バカ真面目なほど損するみたいなものを体系してましたけど、ちょっと違うよなー。
自分さえよければいいみたいな傾向って、いくら娘のためとはいえ周りを巻き込む呪いは本当にタチが悪かった。
で、そんな恐怖を煽っている主な要素として、主人公・ルォナンがビデオカメラで撮影したものが映像になっていること。そう、これはまるで『REC』を彷彿させる映像手法で、こちらの作品も当時得体の知れない恐怖にビビりまくった。
一瞬、化け物が写り込む瞬間の映像というのは、いくらなんでもやばすぎる。心臓への圧迫、負担、そして度重なる恐怖によってじわじわと脳すらも侵食されてしまうので、行き着く先はご愁傷様の世界。
いくら健康な心臓をもったとしても、これらの作品を観てしまうと一瞬で不健康になってしまうので、鑑賞には本当に注意が必要。恐怖の度合いによって心臓にかかるG(重力)も、比例するかのように圧迫されてしまい、未曾有なものって本当に怖いよねって話。
観終わったあと、これが実話ベースでつくられた作品だってことを知ったときには、「えっ!?まぢ?うそでしょ!?」……僕自身の死期を悟ってしまった。
だってね、言われるがままによかれと思って祈りを捧げていたので。アホやな、自分。
今まで何食わぬ顔で災が降り注いでしまう呪文を唱えていたと思うと、なんだか恥ずい。そして次の瞬間には恐怖心で埋め尽くされてしまう。
それに精神的なものとは思いますけど、全身取り憑かれてしまったかのような感覚すらおぼえてしまった。ホラー映画鑑賞後にありがちな感覚なんだけれども。
特に肩。不思議と肩の荷が重くなるような感覚がずっしりきたときには、おいおい、誰か知らんけど来たなって思った。おじさんか、おばさんか知らんけど、この感覚はけしてよくはないことぐらい鈍感な僕にもわかった。
ハリーポッターの世界なら可愛らしい呪文も、本作となれば180度意味合いが変わってしまうのでまぢで勘弁。嘘だと思いたいぐらいあった。
作中でいきなりルォナンからのカミングアウトをされたときには、破滅へのカウントダウンのはじまりを予期してしまった。
今考えても怪しい呪文とは思いつつも、見るも無惨なドゥオードゥオーの姿を目の当たりにしてしまうと唱えられずにはいられなかった。けれど、その呪文は”邪神への祈り”だってことをあとになって暴露されたので、知らず知らず僕は悪い神様に対して真剣に、真面目に祈りを捧げていたことになる。どう考えてもこれって気の毒ですよね。
でも、でも、うーん、観たらわかるかなー。
このことを知ってたうえで呪文を唱えるか唱えないかは、意志の強弱によって左右されてしまうので。つまり、試される要素が大いにある作品。
同情心をどの程度セーブできるか、我こそは挑戦してみたい方はぜひ鑑賞してみてほしい。安易な気持ちだと深刻な事態を招いてしまうので、くれぐれもお気をつけくださいとだけ最後に言い残しておきたい。
最も○ ○で賞
出演者のなかから、個人的に目に留まった人物を勝手にピックアップしてかっこいいで賞&美しいで賞という名目で表彰しています。表彰の基準は様々で、見た目だけでなく役柄も重要視した上での判断となります。
最もかっこいいで賞
シエ・チーミン役のガオ・インシュアンを選んだ。選んだ理由は、ドゥオードゥオーの親権を剥奪されたルォナンと一緒に逃亡を図ったシーンは、心にぐっとくるものがあった。あの行動は男を見た。
だけど、そのあと無残な姿になってしまい残念に思いますけど。ドゥオードゥオーにとって良き理解者の立場だったのも選んだ理由には含まれる。ルックスがもう少しかっこよければ文句のつけどころはなかった。
[box class=”glay_box”]名前:ガオ・インシュアン(高英軒)
生年月日:1978年11月24日(43歲)
出生地:中華民国
Instagram:@kaokaokaotsao
[/box]おすすめ作品3選
[aside type=”boader”]- 太陽を見つめた日々(2010年)
若者達の苦悩や恋愛事情を描いた台湾ドラマ。重いテーマを取り扱っており、心にずっしりくるものがある。
第56回金馬賞最優秀新人監督賞ノミネートのジャック・シュー監督によるデジタル金融サスペンスドラマ。ブロックチェーンを題材となっている。
レースゲームのチャンピオンが経営難に陥ったことで、本物のカーレースに出場し起死回生を図る台湾のカーアクションドラマ。思いのほか楽しめる内容となっている。
[/aside]最も美しいで賞
ソンキャスター役のソン・イェミン(宋燕旻)を選んだ。選んだ理由は、超可愛かったから。それにスタイルも抜群。とは言っても、作中で見つけたわけではない。キャストを調べるなかでまたまた見つけた。
調べることをしていなかったら普通にリー・ルォナン役のツァイ・ガンユエンを選んでいた。
しかし残念なことに、作中に登場するソンキャスター役のソン・イェミンの姿を見つけることはできてはいない。どこをどう探したら見つかるのか、情報提供を求めたい。
ただでさえネットでの情報は少なく、わかっている経歴としては、どうやらニュースや気象キャスターの人らしい。ルックス、よし。スタイル、よし。中国のキャスターというのはほんとレベルが高い。ただただ感無量やわー。
[box class=”glay_box”]名前:ソン・イェミン(宋燕旻)
生年月日:1986年11月25日(35歲)
出身地:中華民国
Facebook:宋燕旻
Instagram:@somiisung
[/box]さいごに
話題になっていたこともあり、ビビる気持ちを押し殺し覚悟を決め観てみましたが、やっぱりダメだった。怖いものは怖い。予告編でも流れていましたけど、顔面恐怖おばさんのあの映像が脳裏に焼き付いてほんと離れてくれない。
覚悟をもって観たほうがいいという意味を、鑑賞してみてようやく理解にいたった。これを怖がらない人というのは、たぶん、不真面目か、すでに呪われているかのどちらなんじゃないかと思う。
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