映画『ドント・ブリーズ』恐怖に支配されっぱなしの88分間で身も心もヘトヘト!
上映時間 | 88分 |
製作国 | アメリカ合衆国 |
監督 | フェデ・アルバレス |
音楽 | ロケ・バニョス |
配給 | スクリーン・ジェムズ/ステージ6フィルムズ(アメリカ合衆国) ソニー・ピクチャーズ(日本) |
公開日 | 2016年 |
主な出演者 | ジェーン・レヴィ(ロッキー) ディラン・ミネット(アレックス) ダニエル・ゾヴァット(マネー) スティーヴン・ラング(盲目の老人) |
どうも、バンコです。
『ドラゴン・タトゥーの女』の続編で監督に抜擢されたフェデ・アルバレスの作品ってことで、一体どのような映画をつくるのか確かめてたくて観てみました。
で、で、で。
やれました。これはまぢもののホラー&スリラー映画でした。
冒頭からクライマックスの間、恐怖で支配されっぱなしで、観終わったころにはもう身も心もヘトヘトになりました。
ホラーやスリラー系の映画が大丈夫な方にはおすすめしますが、それ以外の苦手な方は絶対に観ないほうがいいと思える作品です。
怖すぎて目も当てられないと思いますから。
あらすじ
親と決別し、街を出るため逃走資金が必要だったロッキーは、恋人のマネーと友人のアレックスと一緒に大金を隠し持つと噂される盲目の老人宅に強盗に入る。だが彼は、目は見えないが、どんな“音”も聞き逃さない超人的な聴覚をもつ老人――そして想像を絶する<異常者>だった。
真っ暗闇の家の中で追い詰められた若者たちは、怪しげな地下室にたどり着く。そこで目にした衝撃的な光景に、ロッキーの悲鳴が鳴り響く――。 彼らはここから無傷で《脱出》できるのか――。
引用:『ドント・ブリーズ』公式サイト
感想
泣く子も黙る盲目ジジイの迫りくる感じが恐怖でしかない!
まず、盲目ジジイことスティーヴン・ラングの演技力には心から称賛を送りたい。
筋肉モリモリだし、タンクトップだし、目見ないのに強いし。
彼の演技からは”恐怖と絶望”の文字が伝わってきて、あの雰囲気を醸し出せるのは世界中探してもたぶん彼しかいません。いや、絶対。
作中では壁を伝って迫りくる感じが、ほんと目見えてないの?と思えるほど一つひとつの動作が素早くて、このことが恐怖でもありました。
あまりにも恐ろしすぎて、観てるこっちまで息をするのに気を遣ってしまいました。
物音を立ててしまえば殺されてしまうというあの恐怖心。
緊迫した状況のなか、片時も目が離せませんでした。
ストーリー展開が何気に凝ってて面白い!
冒頭でいきなり結末らしきシーンが流れるのですが、ああ、なるほどね!フェデ・アルバレス監督はこういうストーリー展開の作品をつくるんだ!と思っていました。
これって特に目新しいものでもありませんけど。
まず結末を見せてからそれに向けてストーリーを描く。
最後のオチはわかっていたつもりで、この作品はストーリー自体に重点を置いていないと思っていました。
けど、完全に騙されてしまいました。
なにもストーリーに重点を置いていないわけでもなくて、展開が二転三転して冒頭シーンが通過した頃には先のことがわからず、これが逆に面白さを掻き立てていました。
最初の段階で結末を予測させておいて、観る側がある程度油断したところで違った展開にシフトする、この巧妙な罠。
観る側の不安を煽り、混乱を招くのがうまいと感じられずにはいられませんでした。
観るべきか観ないべきかは予告編で判断を!
ホラーやスリラー系の映画が好きな方にとってはもう最高の作品なのですが、なかにはそこまで好きじゃないけど気になるという方もいるかと思います。
ボクは邦画に多い幽霊とかそっち系の怖さは苦手ですが、洋画に多いエイリアンとかゾンビとか人間とかの怖さには比較的耐えられるため、好んで観る機会は多くあります。
そのなかで恐怖を煽るホラー・スリラー映画は今までごまんと観てきましたが、本作に限ってはガチでビビリあがりました。
これって、泣きたくなる怖さっていうのかな。「20年に一本の恐怖の作品」と題目通り、これは本物のホラー・スリラー映画であることは間違いありません。
ボクは本編を観る前から心臓バクバクでしたが、もしこれから観てみようと思っている方は、まずは予告編を観てから判断すること。
でなきゃ、恐怖に耐えられず無駄金を支払ってしまいますよ。
さいごに
本作の鑑賞を通して、とりあえずはひと安心しました。
『ドラゴン・タトゥーの女』の続編について、フェデ・アルバレス監督がどんな作品を作りあげるのか本作を観ただけではすべてを推し量ることはできませんが、個人的には期待がもてました。
演出の魅せ方からストーリー展開のひねりの箇所なんか特に、監督のセンスが感じられました。
刺激的なひと時を過ごしたい人はどうぞご覧ください。