映画『クルエラ』ヴィランとしては物足りない、けどこの世界観が好きになってしまう作品
上映時間 | 134分 |
製作国 | アメリカ合衆国 |
監督 | クレイグ・ガレスピー |
音楽 | ニコラス・ブリテル |
配給 | ウォルト・ディズニー・スタジオ・モーション・ピクチャーズ(アメリカ合衆国) ウォルト・ディズニー・ジャパン(日本) |
公開日 | 2021年 |
主な出演者 | エマ・ストーン(エステラ/ クルエラ) エマ・トンプソン(バロネス) ジョエル・フライ(ジャスパー) ポール・ウォルター・ハウザー(ホーレス) マーク・ストロング(ジョン) |
クルエラって人、むちゃくちゃ悪い奴だと思っていた、けど、違った。だいぶ違ってた。むしろいい奴だった。
人は見かけによらない、見た目で判断するのはよくない。むしろ、クルエラよりも悪い奴がいたので、そちらを取りあげていく。
あらすじ
デザイナーを夢見る少女エステラは、なぜ邪悪なヴィランに変貌したのか?ディズニー史上最もファッショナブルで、最も悪名高きヴィラン“クルエラ”の誕生秘話が、衝撃の≪パンクロック・エンターテイメント≫として過激かつスタイリッシュに明かされる!
引用:Filmarks
感想
クルエラがヴィラン?、いや、ちょっと違うような気がする。デザイナーを夢見る少女エステラからクルエラに堕ちたといえば、確かにヴィランちゃヴィランなのかもしれない。けど、ヴィランとしては甘めだった。
上には上がいるようなキャラ設定だったので、ヴィランとしては期待よりも、残忍、冷酷、憎悪……これらの要素が足りねー。つか、単刀直入に物足りなかった。
で、比べちゃいけないんでしょうけど、『ダークナイト』や『ジョーカー』を観た身としては、これが非常に辛かった。親をバンされた展開ぐらいでは衝撃度が足りなさすぎて、うっすうすのとんこつラーメンを食べさせられたような気分になった。
まー、実の親が違ったという展開は個人的に盛り上がりましたけど。それでも、ねー。と、いった印象。
むしろ、ここで言いたいのは、クルエラの実の親のほうが、まだヴィランぽかったということ。常に自分が中心じゃないと気が済まないようなタイプで、出る杭は速攻で叩かれてしまうほどの気性の荒さを併せ持っていた。
人間の姿をしているけど、中身は確実に化け物&悪魔。実の子にでさえも自身の人生にマイナスの影響を与えてしまうと判断をされてしまえば、平気で手をかけてしまうような、ひとでなし、ろくでなし、野郎。作中の場面で、一瞬、ミランダ・プリーストリー(プラダを着た悪魔)を思わせるようなシーンがありましたけど、まったくの杞憂だった。
一瞬でも、こんな悪魔と一緒に括ってしまったことに心から謝罪の言葉を全力で送りたい。実の子どもに手をかけるなんて、普通に考えてあかんやろ。でも、よく考えたら普通じゃないからこそ、ああなるわけで。そんな彼女が築き上げてきたキャリアや名誉が崩れ去っていく様は、このゆえなく清々しい気持ちになった。
詰めが甘いんだか知らないんだか、地に落ちてしまえばただの老婆でしたから。皮肉な展開に仕上げていたのは、さすがディズニーさんと言いたい。オチ最高。
結局は蓋を開けてしまえば、クルエラは一概にも悪い存在と決めつけることはできず、人間の誰しもがもっている悲しみの部分を具現化した類のやつで、感情の限界値が溢れてしまうと爆誕するヴィランだと思った。それがクルエラの正体なんじゃないかと思う。
実際、ジャスパーやホーレス(ずっとホームレスと聴こえて、最後の最後まで違和感しかないキャラだった)には冷たい時期もありましたけど、悪の世界に完全に飲み込まれているといった感じはなく、ほんのり理性を漂わせるような雰囲気があった。
完全に悪に染まってしまえばエステラの心には戻れなかったでしょうから、その辺の心情と行動の描写はうまかった。うますぎて、泣けた。
傷ついてしまった心をどう癒せばいいのか、やり場のない感情、一生取り戻すことができない過去の後悔、積もり積もったものが爆発したときクルエラは誕生する。そして、そんなクルエラや世界観が好きだー、とディズニーの中心で声を大にして叫びたい。
かっこええわー。
最も○ ○で賞
出演者のなかから、個人的に目に留まった人物を勝手にピックアップしてかっこいいで賞&美しいで賞という名目で表彰しています。表彰の基準は様々で、見た目だけでなく役柄も重要視した上での判断となります。
最もかっこいいで賞
クルエラ役のエマ・ストーンを選んだ。理由は、奇抜な容姿、ファッション、世界観のどれもがパーフェクトだったから。尖った生き様がまぢでかっこよかった。街中ゲリラファッションショーなんて、誰も真似できない。だからかな、クルエラのような普通じゃないものに憧れてしまうのは。
自分のすべてを出し切っているみたいで、ほんと羨ましく思えてしまう。ああやって思いっきり表現できたら最高なんだろうなー、て思う。
実際やるほうは大変なんでしょうけど、誰もやらなさそうなことだからこそ、民衆を惹きつけるほどの魅力があるってもんなんでしょうね。嫉妬してしまうほどかっこええわー。
[box class=”glay_box”]名前:エマ・ストーン(Emma Stone)
生年月日:1988年11月6日(32歳)
出身地:アメリカ合衆国
身長:168 cm
[/box]おすすめ作品3選
[aside type=”boader”]アンドリュー・ガーフィールドがピーター・パーカー(スパイダーマン)を演じた作品。つまり、そのヒロイン役(グウェン・ステイシー)にエマ・ストーンが出演している。
第87回アカデミー賞作品賞をはじめとする数々の映画賞を受賞した作品。主人公の娘リーガン役で出演。役では、荒れくれ者の薬物依存症を見事に演じている。
言わずと知れた名作。ミュージカル映画のなかでも抵抗なく観られる。春夏秋冬、季節や舞台が移り変わるシーンはどれもが絶景。
[/aside]
最も美しいで賞
エステラ役のエマ・ストーンを選んだ。理由は、美貌そのものがお美しかったから。これ以上の言葉はありませんし、考えられない。ほっぺにバナナを付けているなんて、まぢでキュートすぎた。それに赤髪がとにかく似合っているところもグッドポイントで、もはやそれだけを基準にお美しいと言ってもいいくらい。
ファッションデザイナーを目標に、ひたむきに頑張る姿とかはまぢで最高だった。どんなことにも一生懸命頑張ろうとする姿ほど美しいものはございません。たとえそれが万年清掃の仕事であっても、夢に向かって行動をしている人間には誰にも敵わない。
もがいて、もがいて、それでも、もがいて……。そんなん、むっちゃ素敵やん。
[box class=”glay_box”]名前:同上
生年月日:同上
出身地:同上
身長:同上
[/box]おすすめ作品3選
[aside type=”boader”]原題は『Easy A』。エマ・ストーンが若い、きれい、セクシーでやっぱりむっちゃ可愛い。彼女の魅力が詰まった作品。
1960年代、人種差別の時代に白人女性と黒人家政婦たちの友情によって街全体が変革していく様子を描いたベストセラー小説を映画化した作品。感動もの。
女性差別問題やLGBTの問題などいろいろな社会問題を取り扱った作品。実話を元につくられた隠れた名作。
[/aside]
さいごに
ストーリー展開はありきたりなものでしたが、今思えばクルエラという魅力的なキャラを際立たせるためにあえてそうしたのかもしれない。どっちもインパクトがありすぎると、それこそこってこてのとんこつラーメンを食べさせられた気分になって具合を悪くしてしまう。
それくらいクルエラの人生は、刺激的だし、酔狂的だし、魅惑的なものだった。そんな彼女の生き様に興味のある方は、ぜひ、ご堪能あれ。
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