品格のある韓国ドラマと生真面目な日本のドラマについての話
韓国ドラマと日本のドラマには大きな差があるよね。
これが埋めようのない差なんだけれども。
予算のかけ方が違うとか、そもそも論は今回おいといて。(議論の対象とはしません)
演出にしても、音楽にしても、
脚本にしても、カメラアングルひとつとっても、
差がよく表れている。
たとえば、全体のシチュエーションをあらわすために下から上へとカメラアングルを移動させるシーンにしても、韓国ドラマでは多用されているのをあまり観たことがない。
日本では「生真面目か!」ていうくらいじゃんじゃん多用されている。
これが別に悪いというわけではない。
むしろ親切、丁寧に表現されていると感じる。
ここに日本らしさがあるというか。
悪くいえば、変わりばえがなくて平凡、退屈。
よくいえば、基本に忠実で馴染みやすい、安心感を生む。
そんなとこだ。
一方で韓国ドラマはというと、映像に上品さが感じられる。
思うに、こだわりを追求しているからだと思う。
特に映像の色味になると、その違いはプロでもない僕にもはっきりわかるレベルで、
そんなことに一度気づいてしまうと嫌でも目に入ってしまう。
たかが映像の色味。それだけで作品の良し悪しが決まるというわけではない。
もっと優先するべき大事な部分はある。
シナリオや演出がつまらなければ、色味もへったくれもない。
ましてやキャスティングさえも、色味よりも配慮するべき点だと思う。
間違いない。
だけどさきほどの色味の話も含めて、韓国ドラマには妥協の二文字が見られない。
いや、見つからない。
本気で、まぢで、やってやるぞ、そんな気概を感じる。
作品づくりでもなんでも、追求するってほんと素晴らしいことだと思う。
そもそも、なんでこんな話になったのかというと……。
『悪の花』と『ブラッシュアップライフ』を最近観たからそうなったわけで。
日本のドラマっぽいタイトルの『悪の花』は、実は韓国ドラマで『ブラッシュアップライフ』は日本のドラマになる。
『悪の花』は、殺人者の父親をもつ兄弟が人生を狂わされてしまった話で、想像以上に泣ける。
一方『ブラッシュアップライフ』は、何度も死を経験し、その度に徳を積むことで人間として生まれ変わろうとする女性の話で、今までカメラアングルとか、映像の色味とかにさんざんいちゃもんつけといて、中身はクソ面白い。
特に安藤サクラがいい味出してる。
アリクイや不倫のくだりには心底腹を抱えて笑ってしまった。
かなりじわるよ、このドラマは。
『セトウツミ』と『ゆとりですがなにか』を足して2で割ったようなドラマで、ただいま絶賛ハマり中でございます。
そんなわけで毎週日曜日が待ち遠しくてたまらない。
以上、おわり。
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